貧困家庭に育ったので、新聞奨学生として働きながら大学に通うという選択をしました。
新聞奨学生は、新聞配達と購読料の集金、時に新規の読者開拓をしながら、大学に通うシステムです。
学費は新聞販売店が納付してくれます。働きながらその学費を返済して、卒業する時には全部チャラになる、分かりやすく説明するとそんな制度です。
僕は東京都内の読売新聞の販売店で住み込みで働きながら、法政大学に通いました。
起床は早朝の3時、朝刊を配達してから夕刊を配達するまでの空き時間に通学します。夕刊の配達が終わると、次は集金の業務を行います。
朝3時に起きて夜21時まで仕事、こんな生活を4年間続けました。
僕はのちに統合失調症を患うのですが、この4年間で鍛えた強い精神力のお陰で、何とか病気を克服することが出来ました。
家が金持ちならこんな生活を送る必要はなかったのに、と両親を恨んだこともありましたが、僕のメンタルの強さは若い頃の苦労の賜物だと思います。