「暑い」のも春。


「眠い」のも春。


「悩ましい」のも春。


季節と一緒に、人も移り変わって、どこに所属しようか悩んでしまう。


サッカークラブ「地那鵜SC」に属している安麻司。


同じサッカークラブ「地那鵜SC」に属していたが、中学校進学を機にテニスを始めたい宇野崎とバスケに興味のある見谷通。


安麻司と宇野崎と見谷通は仲良し3人組。

しかし、3人で同じスポーツをする選択肢はもうない。


安麻司がサッカーを続けると決めたからだ。


宇野崎は見谷通とバスケを始めるのも悪くないと思ってもいる。

けれど、見谷通はバスケを始めるのをためらっている。兄がいるからだ。なにも気にすることはないのだけれど、気になってしまうのだ。


春だから。


青いのだ。どこまでも青い。

それが青春だ。


どんな決断をしても正解で、どんな決断をしても、歯痒いのだ。


けど、そんな3人がうらやましい。

今しか味わえない悩みの味だからだ。


もうすっかりその味を忘れてしまっている感もある。


しょぼくれた3人の背中が、輝いているように見えたのは、おじさんになったからか⁉︎


きっとこんな3人のようなことが、あちらこちらで起こっていて、拾うほどでもないような物語がいくつも転がっているような気がする。

だからちょっと自分で作ってみた。


※この物語はフィクションです。