ちゃな、やっと3歳になったね。

 

この3年という歳月は、短かったようだったけど本当は、とても長い3年でした。

 

お父さんは、ちゃなが生まれた時にこの日記帳に書いただけ。

 

でもお母さんは、毎日欠かさずに書いていたからなおさら、そのことを感じていると思う。

 

ただそのお母さんが3日間だけ、この日記帳に白紙のところがある。

 

おそらく書けなかったんだろうと思う。

 

それは、ちゃなが死の一歩手前までいった時のことだよ。

 

突然のけいれん、意識不明、呼吸停止。

 

運び込まれた病院の先生ですら、もうダメかもしれないと言う。

 

お母さん、両方のおじいちゃん、おばあちゃんは、泣き続けて一睡もできなかった。

 

でもお父さんは、救急処置室の前でずっとちゃなの様子を見ていた。

 

ちゃなは死ぬはずがない。

 

絶対に死ぬはずがないんだと、念じながらずっと見ていた。

 

目の前のちゃなが必死に戦っているのだから、そんなことにはならないと思っていた。

 

そう自分に言い聞かせていた。

 

でもちゃなは、命を落とさなかった。

 

ちゃな、これからの長い人生を大切にしてほしい。

 

そして健やかに、美しく、優しい人間に育ってほしいとお父さんは願います。

 

父より