今まで食わず嫌いで試した事がなかったEpifaniのUL D.I.S.T. 112(上)とT115UL(真ん中)です↓

レコーディングでアンプの音を録る時に、例えば10インチ4発のキャビを使った場合、マイクはその内の1つのスピーカーを狙って立てますが、そのマイクは残りの3つのスピーカーの音ももちろん拾う訳で、そうするとマイクから各スピーカーまでの距離が微妙に違うので位相がずれて音が後ろに引っ込んでしまう事があるそうです。
なのでレコーディングで使うならスピーカー1発がいいと色々な方から聞いていたのと、ちょっとしたライブにも気軽に持って行ける12インチと15インチ1発のキャビを探しました。
というのは前に10インチ1発を持っていたのですが10インチだとどうしてもローが出ないので12インチでハイとミドル、15インチでローを補えるだろうと予測して色々試奏していたらEpifaniが本当に素晴らしかったです。
よく色々なメーカーが「ナチュラルな音」と言っていますがEpifaniはまさにベースの音がヘッドアンプを通って何も着色される事なくそのままアウトプットされる「ナチュラルな音」だと思います。
自分のベースとヘッドアンプはこんな音だったのかと本当に思いました。
リハーサルでさっそくフルセット持ち込んだのですが、1曲終わった瞬間にバンマスの池田大介さんが「・・本当に全然違うわ・・。ローもぼやけずクリアで上の音域もきれいに出てて、サステインも前はピアノの方が長く残ってたけど今日はベースの方が長く太く残ってる!!」と言っていただきました。

メンバーからも好評で試しにスタジオにあるキャビに繋ぎ変えてみたら「エフェクター直列で10個かましたか」ぐらいこもったぬけない音でびっっくりしました!
今までライブの時に10インチ4発のキャビが重いので、よくヘッドだけ持って行ってキャビはお店の物を借りていたのですがワット数やΩ(オーム)の事は全く気にせず使っていましたが、今回キャビを探すにあたって少し勉強しました。
キャビのワット数以上の音を瞬間的にでも出すととスピーカーが飛んでしまうという事は分かっていたのですがΩに関しては知りませんでした(笑)
結論から言うとヘッドとキャビのΩ数を合わせるのが一番いいが、ヘッドよりもキャビのΩ数の方が上なら基本的にはOK。
ただ、中にはフルチューブで16Ωのキャビしか使えないという物もあって、それを違うΩ数のキャビで使うと壊れてしまうみたいですが、ほとんどのヘッドには「Minimum4Ω」などと書いてありその値をキャビが下回らなければ大丈夫なようです。
僕の使っているヘッドアンプは2Ω時975W、4Ω時750W、8Ω時400Wです。
Ωは抵抗なのでキャビ側の抵抗(Ω)がヘッドアンプの抵抗の最小(Minimum)に近い程ヘッドアンプの性能がロスなく発揮されるという事ですね。
そして、キャビネットを二つ以上組み合わせて使う場合に直列(シリーズ)接続と並列(パラレル)接続という繋ぎ方があり、ざっくりまとめると8Ωのキャビを二つ繋いだ場合のキャビのトータルのΩ数は、シリーズなら16Ω、パラレルなら4Ωになります。
最近のキャビはキャビからキャビに繋いだ時、見た目にはシリーズ接続に見えても中でパラレルになっている物がほとんどだそうです。
そして僕が買ったUL D.I.S.T. 112はΩ数を4Ωと8Ωから選べるというすぐれ物です。
しかも2つとも片手で持てるぐらい軽いので今度家に来て持ってもらいたいぐらいです(笑)
あとローBは15インチじゃないと再生しきれないように感じます。
T115ULならローBも余裕で鳴ってくれてまじパないです。
それからこのキャビに使うスピーカーケーブルとヘッドアンプの電源ケーブルも試奏してきました。

これがまたそれぞれ全然音が違うんです!!
スピーカーケーブルは右から僕が持って行った付属で付いてきたケーブルは他の3本に比べて音が細くてこもっていて、9497はローがすっきりしてミッドによっていてタイト、9718はレンジが広くガッツがあり、9717は重心が少し上にいっているようでベースに使うにはもう少しローが欲しい感じがしました。

電源ケーブルは右から僕が持って行ったオヤイデのTUNAMI GPX-R、Beldenのグレーケーブル、グレーケーブルでプラグが違う物、ブラウンケーブルの4本を試奏しました。

グレーケーブルはレンジが広くてガッツがあり、グレーケーブルのプラグが違う物は少しおとなしくなった感じ、ブラウンケーブルは9497同様ローがすっきりしてミドルが良く出るようでした。
僕が持って行ったオヤイデのTUNAMI GPX-Rですが、このケーブルを買う時にネットなどで散々調べて4万弱も出して買った物なのですが、正直楽器向きではないのかなと思いました。
というのがこのケーブルはオーディオマニアの方などが好んで使われている物なので、上から下までとにかくレンジが広く出るのですが、楽器にはそこまでのレンジはいらないのかなと思います。
ローに関して言えばベースのおいしい部分がガツンと出ずこもっていて、もっと低い所が強く出ている印象でした。
なのでスピーカーケーブルはBeldenの9718(左下)と9497(右下)、電源ケーブルはグレーケーブル(左上)を買いました。

そして僕はシールドもBeldenの8428を使っているのですが、今回8424(右上)も購入しました。
8428はレンジが広くガッツがあり8424は落ち着いた音がします。
ライブの会場によってベースのローが回ってしまう事がよくあると思うのですが、その時にシールド、スピーカーケーブル、電源ケーブルを変えるだけでもだいぶ回避出来るんじゃないかと思い、全部の組み合わせを試した結果、めちゃめちゃ変わります!!!
アンプのつまみをいじったのかと思うぐらい変わりました。
ちなみにスピーカーケーブルとシールドだど、シールドの方がより影響が強く出るようでした。
まぁ結局『いい機材を持っていても弾き手が下手だと意味がない』のでもっともっと練習します!!!
明日は美元智衣さんの地元大阪でデビュー4周年ライブです。
すごいいい感じなので皆さん楽しみにしていて下さい(^^)
