こんばんは!シャンソン、カンツォーネはもちろんのこと、歌において、体(喉、鼻腔、口腔、腹筋など)は楽器です。

 声は、人の一生の中で、年齢とともに成長し、専門的なトレーニングを積むことによって表現力を増し、加齢とともに衰退していきます。

 だから、好きな歌手に、「あなたの声で歌いたいので、身体を貸してください」なとと借りる事はできません。

 ある面では、その人だけが持つ個性ある音色(声色)は永遠にその人だけのものであり、極めて崇高なものなんですね。

 しかし、私は男性から女性化を進める過程で、自分の声に対して結果的に大きな決断をしたのです。

 顔面骨削りで、エラの骨を削り、前から4番目の歯を、上下合わせて4本抜き、骨ごと切って「入れ歯状態」にして後ろにセットバック!さらに、歯を矯正しました!
 女性顔の鼻から顎にかけてのラインを作りたかったのです。

 IMG_7077 回復には時間がかかりましたが、1ヶ月後に恐る恐る発声練習してみると、自分の声が、今までにない輝かしい響きになっているのに気づきました。(これは、思いもよらない副産物。見た目とのギャップは大きくなりましたが・・。)

 前歯をセットバックしたせいで、結果的に口腔内の容積が狭くなり、響きがとてもクリアになったのです。

 以前、やっと力でねじ伏せて出していた高音が、なんの苦もなく鼻腔の奥の小さなポイントで像を結ぶのです。

 音大時代に散々教授に言われた(怒られた)「その高音の出し方では力みすぎている!!もっと軽くしていかなくては、大きなオペラでは最後まで歌い切れないぞ!!」と言われ、内心「だって他に出せる方法が全くありません!!」と言いたい気持ちをぐっと抑えて、「すいません、もっと練習して来ます」と言いつつ、次のレッスンでは、全く進歩が見られない・・・、という有様。

 な~んだ!以前の私は楽器で言うと、ピアノの上の音の鍵盤が、付いていない状態だったのか・・・!!

 これじゃあ、いくら出そうと思って努力しても、出せっこないワ!!

 「声帯や腹筋、喉の周りの骨などは全く変わらないのに、口の中の容積が変わった途端に、こんなに楽に出せるものなのか。今までの努力と失望は何だったのか。人は皆、あらゆる場面で違う条件の下で、競い合っているのだ!身体的条件をたった一つを変えただけで、天と地ほどに評価が分かれる。素晴らしい声と評価されるのは本当に嬉しいことだけれど、それだけのことに一喜一憂する人生というのはいかがなものか?!」と思うようになりました。

 「努力することは尊い」、しかし、他人の評価は時に気まぐなもの・・・。

 人生は短い、・・・・。

 失われた時は返ってこない。

 それなら、なんと言われようと気にせず、人を喜ばせるために歌おう!

 それでいいじゃないか・・・。自分の本当の頑張りを全部知っているのは、自分だけ。

 自分の頑張りの評価を他人に委ねては危険だ。褒めてもらうのは嬉しいけれど、本当は自分としては、どうだったのか?自分で評価しよう!

 また、他人からけなされたとしても、普段から自分を、「厳しく、温かく」見ることができていれば、誰かに何を言われようが、それで心は傷つかない。

 「おだてられても舞い上がらないし、けなされても傷つかない!」 それでいいじゃないか・・・!

 
※顔面骨削りのあと、オペラの高音を楽々と歌えていたリサに、そのあと、取り返しのつかない手術が・・・・。

  


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