【カルーゾ】

※喉頭癌に倒れた伝説のオペラ歌手、カルーソーの晩年をテーマをにしたカンツォーネ!恋人(娘)へ別れと、諦観を歌い上げるルチオ・ダッラの名曲!
-----------------------------------------------------------------


シンガー・ボーカリスト ブログランキングへ ←こちらを、クリックお願いいたします!!

おかげさまで、現在、第1位です!クリックすると順位が見られますよ!!


みなさま、おはようございます。村上リサです。

昨日に引き続き、シャンソン・カンツォーネに関して、思うことを書いていきたいと思います。

今日は、まず、リサがなぜマイクなしの歌いかたにこだわるのかということです。


元々、勉強してきた歌い方が、「マイクなしの時代から大きなホールで声を朗々と響かせるためのものだったのですが」、マイクを通して歌うというのは今でもなかなかしっくりいかないのです。

今はマイクや、アンプ、スピーカーの性能も上がって、かなりマイクを通す前の声に近く、あるいは、元の声以上に耳に心地よく、音量を拡大してくれるのでしょう。

ただ、歌い手一人ひとりが持つ、個性的な声の広がり方や、音量そのものは、機械によって加工されて、変形した形で聴衆の耳へと伝えられるわけですね。

ステージのどの場所で歌っていても、舞台の周りや上部、場合によっては舞台の裏側に仕込んである巨大スピーカーから皆が一律に近い大音量で流れるわけです。

上手い人も、まだ歌の勉強が浅い人も、差が少なくなってきますね。



それに対して、加工されていない声は、ホールで、特に離れた席から聴くと、一ひとりの特徴がとてもよくわかり、聴いていてとても心地よいものです。

よくCDなどでオペラ歌手の声を聴くと、みんな同じような発声で、同じような声に聴こえる方も多いと思います。

でも会場で、聴いてみると、一人ひとりが実に個性的です。

後ろの席までよく声が通る人。そばでは大きいけれど、後ろの席では蚊の鳴くような声になってしまう人。

高音に向かって、声が強くなる人、細くなる人など様々です。

その他に、生身への伝わり方にだいぶ違いが違いがあります。


リサは3人の個性の違うメゾソプラノの声を聴きました。

ちょっとそのことにも触れます。

ヴェルディの「イル トロヴァトーレ」のアズチェーナ(ジプシーの老婆)を歌ったら世界一と言われたフィオレンツァ・コッソットの声は、舞台の最前列で合唱の出演者として聴きました。

その声は、私の背中側の方向からでしたが、強く鋭く突き刺さってくるような響きでした。

歌い終わって、感情移入が激しく、興奮してブルブル震えていて、拍手がやまず、5分ぐらいそのまま、、周りのジプシー達(合唱)もストップモーションで止まっていましたが、役柄、もの凄い怨念の込もった声のオーラを感じました。
(復習に燃えたジプシーの老婆が、悲しい過去を語る)

【コッソットの「炎は燃えて」】


その後しばらくして、やはり、世界的なメゾソプラノ、エレーナ・オブラスツォワを同じ演目の、同じ役で聴きました。

DVDでは聴いていたので、「コッソットの声を少し柔らかくした感じかな」と思い込んでいました。

いよいよ、アリアのシーン。静寂の中から、短い前奏に導かれて歌い出した声に驚きました。

「声が丸い。」

コッソットと比べて、オブラスツォワの声は、同じメゾソプラノでも、声が丸い円形状に広がってくるのが分かりました。

特に、高音になったとき二人の違いがとても印象的でした。

【オブラスツォワの「炎は燃えて」】


内容的に激しい感情表現のシーンなので、この役にピッタリはまるのはコッソットの方でしょうが、声や歌そのものの表現は両者とも高い次元で、優劣付けがたく、聴く人の好みの問題ではないかと思われます。


この、動画だけでは、違いは少ししか分からないと思いますが、本物のマイクなしの声で聴くと、「こんなに声の拡がり方が違うのか」と思うほど違います。



そして、こちらも、またタイプの違うギリシャのメゾソプラノ、アグネス・バルツァも凄い歌手でした。

東京文化会館の、3階正面のバルコニー席だったのですが、舞台までの距離はどれぐらいでしょうか?

直線距離にして、30mぐらいはあるでしょうか?(もっとかな?計ったことが無いので分かりませんが)

※ちなみに、遠く離れた舞台の、歌手達の顔の表情や、細かい動きを見たいとき使う道具は何でしょう?(答えは追伸に書いてあります)
 
 
第一声を聴いてびっくりしました。

遠くで歌っているのに、自分の2m前で歌っているのか変わらないのです。

特に力んでいる様子は無いのに、と言っても離れているので細かいことは分かりませんが、キレのある、よく通る声でした。

【恋は野の鳥】 カルメンがドン・ホセに言い寄るシーン

(この動画のバルツァ演じるカルメンの、相手のドンホセ役は、若き日のホセ・カレーラスですね)

そして、不思議なことに、アコースティックな楽器の100人以上のオーケストラの伴奏に全く負けていないというか、完全に突き抜けて聴こえてくる。

肉声によって、深い精神世界を歌いドラマを演じ、聴く者の「心のひだ」をあるときは優しく愛撫し、またある時は力強く抱きしめてくれる。

ある種の麻酔のように、心が官能の世界へと導かれような快感があります。


電気で圧力をかけたり、マイクや機器を使って加工した音声になると、残念ながら、この種の快感がなくなってしまうのです。

もちろん、「しっかり支えた声と、マイクを口に近づけただけの声は、マイクへの音の入りも違う」というのは事実ですが。


ですから、シャンソンや、ポピュラーのカンツォーネも、マイクなしのスタイルで演奏するのもいいのではないかと思うのです。

その代わり、半端な発声では、絶対に声は後ろの席までは届かないと思います。

それだけ日頃から訓練しなくてはいけないけれど。

もちろん、世界的な一流の声かどうかは別にして、マイクなしの声で表現することは深い感動を伝える一つの方法だと思います。

シャンソンの先生によると、「フランスのシャンソニエ(シャンソンのお店)では、マイクに頼らず、小細工ではなく声を朗々と出している」とのことでした。

エディット・ピアフもマイクなしの力演がとても印象深い歌手だったようです。



【今日の一曲】  ジプシーの恋歌   G ムスタキ 作曲

歌っているのは、エディット・ピアフ。拡声用のマイクを使わずに、朗々と、時に劇的な生々しい渾身の凄演に圧倒されます。

ジプシーは娘(少女)に言う おまえのためなら 牢屋で死んでも構わない。・・・・
おまえを誰にも渡さない!!鬼気迫る求愛。






シンガー・ボーカリスト ブログランキングへ ←こちらを、クリックお願いいたします!!


追伸

はい、明日はいよいよ、きゅりあんのコンサートです。作ほど最後の歌い込みが終わりました。
全力で頑張ってきます。

今日もお互いに頑張りましょうね!!


※答えは 専用の双眼鏡 → 「オペラグラス」といいます。知ってましたか?


本日も最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。


【リサのライブ予定です】
(お問い合わせは「メッセージ」からお願い致します)

6/17(月)

「月曜シャンソンコンサート」   
開場 pm6:00  場所 渋谷 SARAVAH東京

5/8(水) 
Chambre Des Chansons
「~受け継がれるシャンソンスピリッツ~ 」
Vol. 1
 
開場17:00 開演18:00 大井町きゅリあん 小ホール
戸川昌子さん、うつみ宮土理さん他、豪華キャストと共演です!

$「日本を元気にするシンガー」 村上リサ のブログ
$「日本を元気にするシンガー」 村上リサ のブログ



【村上リサライブ動画】

【村上リサ ライブスケジュール】 

フェイスブックページ


人気ブログランキングへ  ←こちらを、クリックお願いいたします!!


ペタしてね読者登録してねフォローしてねアメンバー募集中