【カルーゾ】

※喉頭癌に倒れた伝説のオペラ歌手、カルーソーの晩年をテーマをにしたカンツォーネ!恋人(娘)へ別れと、諦観を歌い上げるルチオ・ダッラの名曲!
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みなさま、おはようございます。村上リサです。

昨日と一昨日は、舞台人としての成長していくことについて、私なりの経験を踏まえて、かなり熱く語ってしまいました。

読者の皆様の反響も多く、嬉しい励ましのご意見・メッセージ・コメントの数々に、感動を覚えております。

この場でもう一度御礼申し上げます。m(_ _)m


今日は、少し肩の力を抜きぎみに、ライトな感覚で書いていみたいと思います。

歌のプログラムと同じで、重い曲(文章)ばかりでも、読者の皆さまが疲れてしまうこともありますので・・・。


現在リサは、歌以外には、楽譜の製作の仕事もやっていますので、今日はそちらの話題です。


リサは、パソコンの楽譜作成ソフトを使って、主にシャンソンやポピュラーの曲の楽譜を作っています。

シャンソンのレッスンというと、日本語で歌われることが多いので、自分のキーの高さに合わせて、お手本になるプロの歌い回しを、できるだけ忠実に、楽譜に起こして欲しいという依頼が一番多いです。

シャンソンやカンツォーネの伴奏者の方で、楽譜作りの仕事をする方も多いのですが、手書きが主流で、しかも、コード進行と伴奏型、そして、原語(フランス語等)で歌う時のメロディーラインだけという、必要最小限のもので済ませる場合が多いようです。

レッスンを受けられる生徒さんは、歌詞カードを見るか、自分で伴奏用の楽譜に歌詞を書き込むことで対応する方が多いとのことです。

でも、生徒さんが本当に欲しいのは、音楽の教科書のような歌パートに歌詞が付けてある楽譜であることが多いようです。

歌っている時、今自分が曲の中の、どの部分を歌っているのかが、視覚的にわかるとレッスンもはかどるというものです。


ただ楽譜を作成する側としては、生徒さん一人ひとりの高さに合わせ、しかも、特定の歌手の細かい言葉やリズム、歌い回しに対応して、楽譜に起こすのは、中々根気のいる仕事です。



シャンソンの場合、プロ歌手とはいえ、同じ曲を歌っても、人によってもそれぞれ違い、クラシックの楽譜とは違います。
   
時には、崩しが大きくて、元の曲がわからないほどのこともあります。

ですから、それを聴いて楽譜に再現することは、お料理を食べて(聴いて)、レシピ(楽譜)を書くような感覚かな?

例えば、この食材でこの固さなら、「10分煮る」と書いたら、「実は7分です」といわれるような微妙なズレというか、認識の違いは出てきてしまうことがあります。

  
請け負ってきた仕事の種類はというと、単純にキーの高さを変える(移調)だけの場合から、歌詞とメロディーラインを再現する仕事、コード(和音)を付ける仕事から、楽譜がどこにも売っていない曲を、ユーチューブの動画の演奏を聴いて、ゼロから復元する仕事もありました.

ここで、依頼されてリサが製作した「男の人生」というシャンソンの楽譜を見てみましょう。

$「日本を元気にするシンガー」 村上リサ のブログ

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上の楽譜は、伴奏用のもので、歌詞は書いてありません。伴奏者からすると、歌詞が無い方が見やすいのです。

下側が、上の楽譜を元に、リサがCDを聴きながら、ほぼ忠実に書き出した譜面です。

依頼されたお客様ご指定の(お気に入りの)、このCDの歌い手さんは、元の楽譜に忠実で、歌詞も、音符をきちんと読み込んだ上で、基本に忠実に、ご自分の表現をされているので、とても書き取りやすかったです。

シャンソン歌手の中には、楽譜が全く読めない方もいらっしゃいますが、そういうタイプの方は、表現はその方独特の個性があって素晴らしいのですが、譜面に書き取るのはとても大変です。

例えば、8分音符と、3連符の区別があいまいだったり、鍵盤と鍵盤の間の音を出したり、同じメロディーが、歌う度に違うタイミングで出てくる人もいます。

でも、お客様に、感動を伝えるという意味では、どちらが上ということは無いのですが・・・・。

4月24日の「これがリサのお答えです」の中で、ポピュラーの歌い方の特徴として、「楽譜通りには歌わず、メロディーの原型を崩さない範囲で、リズムを変えてよい」といいましたが、変えて歌っている歌を聴きながら、原形を探っていきます。

だから、どうしても100%の再現にはなりづらく、どんなに頑張っても、想像で埋めていかなければならない所が出てきてしまいます。


面白いのは、「この間の取り方は、まず楽譜が読めない人でなければできないであろう」というような、絶妙な間の取り方をする方もいらっしゃいます。

そして、それがまた、本当にいい味を出しているのです!(書き取りには本当に迷うこともありますが・・・。笑)

中には、シャンソンは、「歌」と「芝居のセリフ」の中間的要素があると断言する方もいらっしゃいます。

それも、確かに一理あると思いました。

聴く側のお客様の立場からすれば、その歌手のソルフェージュ(譜読み等の基礎スキル)力の高さなど、全く問うことなどはないのですから。

演奏の魅力は、読譜力の高さや、発声の基礎技術だけで決まるものではありません。

また、華やかな過去の実績や経験、芸歴や音大出身などの肩書きを問われるものでもありません。

プロとアマ、先生と生徒の区別もなければ、その時の練習不足も十八番(おはこ)も、全く関係ありません。

その時間に、その空間を共有する、聴き手と歌い手がいるだけです。

楽譜を作りながら、改めてそんなことを思ったのでした。



【今日の1曲】

「Oblivion(忘却)」 A・ピアソラ 作曲

アルゼンチンタンゴの革命児の異名を持つ、バンドネオンの名手、A・ピアソラの曲で、元々楽器のために作られ、映画のテーマ音楽にもなっています。バイオリン奏者のギドン・クレメルなどクラシックの奏者も好んで取り上げたり、ピアソラ自身とのコラボもあります。
歌っているのは、村上進先生。中間部の「ああ 焼け付く砂の…」の部分や、「ああ 追い求めれば愛は…」の部分などは独特の言葉優先の崩しのある日本語歌唱になっています。
本来のメロデイーは、この演奏ではギターがなぞっています。

ミルバの原語(フランス語)の演奏を聴くと、ピアソラが書いた本来のメロデイーを絶妙なニュアンスで歌っています。

リサが、レッスンの時、フランス語で歌っているミルバと同じメロデーラインに、村上先生の歌う日本語の歌詞をはめ込んで歌ったことがありました。

それを聴いた先生は、「それは、クラシック的なの歌い方(捉え方の感覚)だと思う」と感覚的にアドバイスを下さったことがあります。

【村上先生の忘却】 ← ここをクリック

【ミルヴァのOBLIVION】



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追伸
プロを目指したとき、最初に言われたのは、「村上先生の真似をして、技術的な練習をするのは意味があるけれど、そのまま舞台にかけても通用しないからそのつもりでいなさい」ということでした。
同じ日本語の歌詞を使って歌うにしても、基本的なフランス語でのメロディーラインやリズムをを部分的に、許容範囲内で壊して、誰の真似でもない歌い方を再構築しなければなりません。

人の歌い方をそっくり真似をして、上手に歌う段階は、ゴールではなく、スタート地点なのです。
リサは、この曲については、まだ、お客様の前で歌う段階にまで、作り込みができずにいます。


本日も最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。


【リサのライブ予定です】
(お問い合わせは「メッセージ」からお願い致します)

6/17(月)

「月曜シャンソンコンサート」   
開場 pm6:00  場所 渋谷 SARAVAH東京

5/8(水) 
Chambre Des Chansons
「~受け継がれるシャンソンスピリッツ~ 」
Vol. 1
 
開場17:00 開演18:00 大井町きゅリあん 小ホール
戸川昌子さん、うつみ宮土理さん他、豪華キャストと共演です!

$「日本を元気にするシンガー」 村上リサ のブログ
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【村上リサライブ動画】

【村上リサ ライブスケジュール】 

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