息子くん(Mくん)
Mくんに初めて違和感を感じたのは彼が小学校1年生の頃だった。
幼稚園の頃のMくんは、
3歳差の妹ちゃんの面倒をよく見てくれる
優しすぎる少し内気な男の子でした。
言葉や体の発達を指摘されたことは今まで一度もなかった。
1年生になって
宿題を頑張るMくん。
少し時間がかかりすぎでは?と疑問に思いながらも初めての子供だったし、横で一緒に頑張れば出来ていた。この時は気づいてなかった。
2学期になり少し学校生活も落ち着いてきた頃、彼は音読に30分から1時間かかる日があった。
音読をはじめると教科書を見たまま不貞腐れるMくん。
疲れて音読をサボりたいのか?反抗的な態度に母が怒る、泣く、一緒に音読を頑張る
こんなことを1か月ほど繰り返しながら…
スラスラと10分ほどで音読が終わる日もあった。
毎回怒られてるのになぜあんな態度を繰り返すのか、理解できたのは彼がスラスラ音読を読めた日でした。
スラスラ読める日は、音読も自らはじめるので私も夕飯の用意をしながら耳だけ傾けていた。
Mくんを何気なく見た時、彼は教科書は持っていたが、壁を見ながら音読していた。
その時はちゃんと覚えてるんだねと褒めたが、次の日は同じところを読むのに1時間かかった。
昨日はスラスラ読めたのに、今日はなぜすぐやらないのか理解できなかった。
「今日は読めない。忘れちゃったから」
いつも不貞腐れて黙ったままのMくんが言った。
「ここ読んでみて?」
文字に指を添えながら一文字ずつ読むMくん。
文章ではなく、字を一文字ずつ。
「いつも音読はどうやって読んでたの?」
Mくん
「学校でみんなが読んでるのを覚えてたから
新しいところは読めない。今日は忘れちゃった」
小さい頃から本を買ってもペラペラめくってあっという間に読んで終わってたっけ。
読んでたと思ってた本は、絵を見てただけだったんだ。文字を読んでると思って疑わなかった。
2〜3ページあるものを
耳で聞いただけで覚えて読んでるフリをしてたなんて。驚きと後悔と。
不安でいっぱいになったあの日…
文字が読めてなかったことにやっと気づいたあげることができたあの日…