今日は息子とまったりしていたのですが、息子は私といる時ずっと喋っています。
自分の将来の夢の事を。

重度の自閉症の息子がどういう内容の話しをするのか。

息子は怖い主人が苦手です。

主人は息子が小さい頃悪さをしたら「そこ座れ」と言って正座をさせてデコピンをしたり怒鳴っていました。

なので32歳の今でも主人が怖くて仕方ありません。

自分で今日は悪い子だったと思ったら「父そこ座れする」と言います。

つまり父に怒ってもらうという事です。

今でも目をギュッとつぶって正座をしています。

主人が言っているのではなく自ら怒られにそうするのです。

主人は何の事やら分かりません。

息子は主人に言って欲しい言葉を先に言います。

それを主人がおうむ返しに言うんです。

息子「父怒ってる?」
主人「父怒ってる?」
息子「怒ってる?」
主人「怒ってる?」
息子「怒る」
主人「怒る」
息子「怒る」
主人「怒る」
これが数回続きます。

主人は明らかに嫌々言ってます。

うんざりしています。

自分の中で納得したら二階に行きます。

会うのも怖い主人にそう言う儀式的な事をするのはどれだけエネルギーを使い苦しい事なんだろうと涙が出てきます。

だから以前は父は何年何月何日に死ぬのかと聞いて来ました。

確実に死んでいる日を言うと私の携帯のスケジュールに書き込んでいました。

仮通夜、お通夜、告別式とちゃんと順番に。

それで父が死んだ後の夢を言うようになったんです。

どこどこに住んで、誰と一緒に住んでと息子の夢はどんどん膨らんでいきます。

数年前は息子が一緒に住みたい人の名前を紙に書き出す作業を毎日数回していました。

又その人数が50人位いるんですガーン

全員息子が好きな芸能人です爆笑

毎日数人入れ替わるのでその度に書いていました。

引越ししたい場所もパソコンで探して言って来ます。

別の紙に引越しする日のスケジュールを書きます。

そんな作業を毎日何度も。

紙に書き出すのをやめたのはいつ頃だったかなぁ

その分今は口頭でやりとりするんです。

だから今日みたいに一日中2人の時はずっと〇〇年○月○日誰々おる?と言う会話をするんです。

想像を絶する回数です。

でも将来の事を話してる間の息子はとっても嬉しそうでずっと笑っています。

その笑顔とは反対に私は泣いています。
心の中で。

息子は私は死なないと思っているんです。

ずっと母と一緒におるって。

私もできたらそうしたいです。

「母骨ないねー」

これは息子の口癖です。

小さい頃から近しい身内の不幸が結構あって斎場にお骨あげをしに行くという体験を沢山してきて亡くなったら人は骨になると知っているんです。

だから死んで欲しくない私に母は骨にならないよねーと言う意味なんです。

その度に「ないよー」と答える辛さは段々とそれが現実味を帯びてきた年齢になり増幅しました。

辛いです。

子供との別れは誰でも辛くて当たり前です。

私だけが辛いわけではないんですが、面と向かって死なないよね?ずっといてくれるよね?って言われるとやはりキツいです。

ここ1、2年前から父も骨ないねーに変わりました。

将来も一緒に住むそうです。

なんか主人より息子のほうが大人な気がしますえー

息子より一つか二つ上の同じ施設におられる方が数人同じ系列のグループホームに入られました。

私も将来はそこのグループホームに入れて頂くつもりでした。
その事を施設の方に言うと息子は重度すぎるから無理だと断られました。

絶望感でいっぱいになりました。

支援学校を卒業して14年間いる施設で、息子の事を1番分かってくれてる施設に断られたらどこに行く所があるのか。

まだ何も決まっていません。

不安で押し潰されそうになります。

そんな中一日中笑顔で将来の夢を語ってくれる息子。

胸が張り裂けそうになります。

そんな心を癒してくれるのがてんちゃんとりんなんです。

娘がお嫁に行ってまともに話しができる相手がいない中あの子達にどれだけ慰めてもらっているか。

障害者の家庭は動物を飼ってはいけない。動物が可哀想だ。

との意見があるかもしれないですが障害者の家ってこれが日常じゃないかなと思います。

自分の慰めの道具に動物を使うなと言われそうですが、母が笑って元気でいないと障害者は育てられないんです。

あっ、でもこれ私限定かもしれませんね。

皆さんがそうだとは言えないですね。
ごめんなさい。

あくまでも私の気持ちです。

少しでも長く息子と一緒にいれますように。

暗い話しですみません。

最後まで読んで下さった方有難うございます。