こうして第2Qに辻直人の3Pで逆転に成功した日本代表。しかしここからが試練だった。
第3Qに入ると両チーム根性比べのような時間帯になってきた。
よくサッカーの試合で一番キツい時間帯は後半35分くらいで、そこで踏ん張れずダレてしまうチームは後半ロスタイムに失点することがある。
バスケも同様だ。第3Qの終わりの時間帯が一番キツい。ここで足を一歩前に出す。ルーズボールに執着する。シュートを丁寧に打つ。
「相手はいるけれど、敵は自分自身だ(横浜FC・三浦知良)」
サッカー界にはこうした名言があるが、バスケもこうした苦しい時間帯に自分自身という敵を克服できるのか?である。
そしてその敵を克服したのは対戦相手の C・タイペイだった。
ゴール下の番人・クインシー・デービスを囮にしてボールに執着しつつ連続得点で日本を再逆転。
逆に日本はこうした苦しい時間帯を踏ん張れず失点。
結局最終第4Qはファールゲームに持ち込むも C・タイペイが日本に1点差で勝利。日本のW杯(2019年中国大会)という東京五輪の出場権は限りなく厳しくなった。
今大会のバスケW杯予選はテレビも平日の深夜枠。平昌五輪の話題に持って行かれてしまっていた。
しかしこれはバスケ協会の運営側の不手際である。
サッカーの場合、W杯予選の時もドーハでもジョホールバルでも結果はどうあれ国民全体を巻き込んでいた。
しかしバスケ日本代表というのは時差のない首都圏開催なのに、テレビは深夜。
熱狂を巻き込めていたのは会場の中までで、日本全体を巻き込めなかった。
個人的には結果はどうあれバスケという競技はこれからも見続けていきたい。
しかしバスケ協会はこれからはもっと国民全体を巻き込んでいくような取り組みが必要になっていくだろう。