今回フットサルで来日した南米の強豪の技術を目の当たりにして度肝を抜かれた大田区体育館の観衆。

無得点で終わったサムライブルーはこのままでは終われないと、後半から真冬なのにホットなハイテンションゲームを仕掛けた。

フィジカルでも技術でも闘争心でもアルゼンチンに劣っていた前半の日本。せめて球際の強さだけは五分五分に戻そうと勇敢にファイトする。

しかしこの日の南米人はjugador(スペイン語でプレーヤー)ではなく、luchador(ファイター)の集団だった。

とにかく前線からプレスを掛けて圧が引かない。地球の反対側から移動してコンディション調整も難しい中で、強いメンタリティとプロ意識が伺える。

そしてアルゼンチン代表はファイトする気構えを切らさない。その上でほとんど隙間のないスペースにタテのロングパスをズバズバ決める。

その後、連動性のあるショートパスから11番アラン・ブランディが押し込み、ダメ押しの4点目。南米トップクラスの技巧を真冬の大田区体育館の観客に見せつけた。

しかしアルゼンチンは長距離移動と勝利が決まったことで、さすがに集中力が切れてきた。逆にホームの日本はこのまま無得点という不甲斐ない結果では終われない。

アルゼンチンの集中力が途切れかけた後半14分に、名古屋オーシャンズの吉川智貴が左脚のシュートを振り抜き1点を返す。

試合終了間際の後半19分には地元のフウガドールすみだのゴールゲッター・清水和也が必死に長い脚でボールを受けてからのシュートで2点差に詰め寄る。

この時間帯には日本はゴレイロ(GK)を引っ込めてエンプティゴール(ゴール前をガラ空きにする代わりに数的優位を作ること・アイスホッケーやハンドボールでも見られる)を仕掛けるもタイムアップ。

結局この日のアルゼンチン代表vs日本代表の試合は4-2でアウエーのアルゼンチンが勝利した。

今回のフットサルのアルゼンチン代表の試合は平日のナイトゲームということもあり、最初は行くのに躊躇(ちゅうちょ)もあった。

しかし今回の試合は相当フットサルを楽しめたし勉強にもなり、大当たりだった。

こうした世界最高峰の試合を観戦が出来た筆者は幸せ者でもあった。

しかし今回のタイトルにある「フットサル・アルゼンチン代表のメッセージ」とある。

それは蹴球(サッカーであれフットサルであれ)で最も大切なのは、相手の心をへし折るような「チャレンジ精神」とボールに向かう「執着心」だと言うのを彼らのプレーから感じた。

試合は気持ちだけでは勝てないが、気持ちが無くても勝てないのでもある。



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