①ではフットサルの国際親善試合の会場となった大田区体育館にまつわる様々な環境や要素について説明したが、②以降では試合などに入っていきたい。
フットサルという競技はピヴォ(FW)1人、アラ(MF)2人、フィクソ(DF)1人、ゴレイロ(GK)1人の5人でプレーする。
試合時間は前後半で各20分。選手の入れ替え自由でタイムアウトもある。
だから室内版サッカーというよりも、サッカーとバスケのいいとこどりみたいなスポーツとも言える。
この試合は国際親善試合ということで君が代とアルゼンチン国歌の演奏もあり、国際試合特有の試合に関わる全ての人のナショナリズムを刺激するようなムードが高まった。
そんな中、豪州から派遣された審判の笛の音で試合開始の火蓋(ひぶた)が切って落とされた。
アルゼンチンのキックオフから左サイドから右に展開し、ワンタッチでボールが繋がったところに10番クリスティアン・ボルットが振り抜いた左脚のファーストシュートがゴール左隅に決まり、アルゼンチンが開始7秒で先制。
電光石火の早業。あっという間の惨劇。プレーヤーは皆、キックオフの笛が鳴った瞬間から戦闘モードに切り替わる必要がある。
そんな当たり前のことを実践できていたのはアウエーのアルゼンチン代表であった。
ホームの日本はとにかくゴールを奪わないと話にならない。Fリーグから選抜された屈強な精鋭である日本代表が挽回にかかって猛攻をかける。
しかし相手もフットサルとはいえ、あのマラドーナやメッシも袖を通した白と空色(水色)の「アルビセレステス」のユニフォームを纏(まと)った世界王者である。
そうした寒波の来襲する東京・大田区体育館に熱狂を呼び起こすようなバトルが起こったフットサル・国際親善試合。
この後の試合の趨勢は③に続く。

