冒頭のタイトル、サッカーに興味がない読者にとっては何のことだか分からないだろうが、Jサポにはピンとくる話である。
しかしながらC契約という仕組みには3年間しか有効期限がなく、Jリーガーになっても3年以内に、この出場時間をクリアできない選手は容赦なく契約満了(戦力外)になる。
今回のブログテーマの主人公は2018年で、J2ジェフ千葉に入団して3年目のユース生え抜き選手であるDFの岡野洵である。
毎年正月頃になると各クラブが新入団選手の発表がある。もちろん筆者がサポをやっているジェフ千葉にも新入団選手記者会見がある。
そうしたJリーグという華やかなプロスポーツという場であっても、晴れてJリーガーになった選手はいきなり過酷な生存競争が待ち受けている。
今現在のJリーグはJ1・J2・J3とあるが、それぞれのカテゴリーに入団する新人選手には、ある意味でプロサッカー選手としての「ノルマ」がある。それが今回のタイトルにある「J2選手 900分の壁」である。
基本的にJリーグクラブに入団する新人選手は、どんなにアマチュアサッカー界のスター選手でもC契約からスタートである。
「C契約とはなんぞ?」と思うかもしれないが、Jリーガーの所属クラブとの契約は基本的にA・B・C契約の3つからなる。
C契約では年俸の上限が480万円と、リーグの規約で決まっていて、年俸の上限がない本来のプロスポーツ選手としてのステータスがあるA契約を勝ち取るためには、Jリーガーとしての厳しいノルマを達成する必要がある。
C契約からA契約に変えるためには、リーグ毎の基準がある。
それはA契約ではJ1だと450分の試合出場時間があればクリアできて、J2では900分、J3では1350分という基準を達成しないといけない。
しかしながらC契約という仕組みには3年間しか有効期限がなく、Jリーガーになっても3年以内に、この出場時間をクリアできない選手は容赦なく契約満了(戦力外)になる。
なおB契約という仕組みは年俸の上限が480万円であるが、契約期間の制限はない。しかし、ある程度活躍したJリーガーだと、C契約からA契約に直接移行するのが一般的でB契約という雇用体系はあまり聞かない。
また各クラブでA契約が可能な選手の人数というのも上限があり、無尽蔵にA契約をすると、クラブの人件費が高騰しチームの破綻という危険性も孕むので、リーグはそうした事態に考慮して、A契約の選手の人数に制限をかけている。
今回のブログは主人公個人の契約までは踏み込めなかったが、②でそれを述べていきたい。