筆者も今年(2018年)から競技の対象をスポーツという広い枠から「サッカー・野球・バスケット・ボクシング」という限定された4種目に制限するようになった

ただ、この中にあるボクシングという競技に対しては、新しく観戦したいと思える試合が著しく減少しているのは確かで、今のボクシングという競技に対する情熱や魅力というのは、急速に低下しているのも事実だ。

筆者がこれまで20年関わってきたプロボクシングの世界タイトルや東洋タイトルというのは、原則として12R(1R=3分+1分の休憩)という仕組みで試合がある。

ただ筆者が思うに、日本のボクシング界はもう海外の統轄団体に尻尾を振るような、プロボクシング=世界タイトルという枠組みから離れて、独自の興行形態を模索していってもいいように感じる。

そもそも世界(+東洋)タイトルの12Rというのは見る側の配慮がなされていないやり方でしかない。

他の競技を見ても、キックボクシングの「KNOCK OUT」のように会場への滞留時間を本来の興行より短くして、観客の集中力を維持させて成功したプロ格闘技イベントもある。

また野球でも最近ではタイブレークのように、競技時間の短縮させる流れというのが、現代のプロスポーツ興行では主流の方向にある。

そうした中で、プロボクシングという仕組みは既存の社会の流れに取り残されたオワコン化した劣化版のビジネスという言われても仕方ない。

後楽園ホールが午後5時45分に開場して、集中力をどこに持っていけば分からないような試合運営で、後楽園ホールから出る時間は午後10時では、筆者みたいなコアなボクシングファンもこれから試合観戦するのに二の足を踏む。

そうした現状のボクシング興行の問題点を整理しつつ、極私的な解決案を②で進める。