筆者もこういったスポーツのブログをサッカー中心に執筆し、2017年は上は男子日本代表から下は東京都2部リーグ(J8)、そしてそのピラミッドとは別のなでしこや男子のジュニアユースの試合まで、合計24試合の生観戦をした。

サッカー観戦の合間にプロ野球や都市対抗野球、Bリーグやプロボクシングの観戦もあったのでサッカーだけに集中すればもっと観戦できたかもしれないが、筆者のブログの方向性もあって今年はこれだけの観戦量になった。

そうした中で色々なカテゴリーのサッカーを見て、体力的には多少キツかったが、それを遥かに上回る収穫があった。

そんな中で、2017年で筆者の生観戦・ベストゲームというのが9月3日の東京都2部リーグの赤羽で行われたスペリオ城北vsアローレ八王子(2-1で八王子の勝利)戦だった。

両チーム共、将来的なJリーグ参入を目指して八王子には元Jリーガーも在籍する中で、ホームの城北がPK獲得もキッカーがこれを失敗。

それでも先制に成功した城北が地の利を生かして一気に行くか?と思いきや、八王子の監督である元日本代表FWの野口幸司が、劣勢の中でかつての自身の役割だったポジションの選手交替が的中し、怒涛の連続得点で逆転した試合だった。

「そんな試合知らねーよっ!」と言われそうだが、500人程が収容可能な人工芝のスタジアムが満員で、UEFAの決勝のような相手チームへの罵声がない荘厳な雰囲気での赤羽決戦は壮絶な試合と化した。

そしてこの試合をモノにした八王子はブロック優勝を果たして、都1部リーグ昇格の切符を手に入れた。

逆にワーストの試合は先日のE-1サッカー選手権での日韓戦だ。

詳細は前述の通りだが、30000人以上のサッカーファンが東京都調布市の味の素スタジアムに集結した12月のナイトゲームで、日本代表は隣国の宿敵・韓国にチンチンにやられた。

右サイドは韓国人元Jリーガーに歩行者天国の様に好き勝手に通され、中盤もパスが読まれまくり。

チームとしての意思の疎通が全くなされないまま、日本代表という名のJリーグ選抜というチームは烏合の集と呼ぶに相応しい寄せ集め軍団と化し、韓国に大敗した。

ただロシアW杯まで時間はないし今更監督を変えても逆効果に思えるから、今の日本代表監督を更迭しろとは思わないが、J1の精鋭が持つサッカーインテリジェンスというのがこのレベルだったのはただただ悲しかった(J1でこれならJ2のジェフはなんなんだとも思った)。

今年見たベストゲームが下部リーグで、ワーストが日本代表というのも皮肉であるが、最近読んだロック総統や宇都宮徹壱氏ではないが、下部リーグにサッカーの魅力はあるという言葉にあながち間違いはないというのを実感した1年でもあった。

もちろん地域リーグでも塩試合はあったし、ただカテゴリーが下ならいいわけでもあったが、かならずしも「日本代表の試合=日本最高の試合」とは限らないとも言える。

地域リーグから日本代表までのピラミッド論についてはもっと言及したいが、今回は2017年の反省会なのでここまでにする。

試行錯誤のもと失敗も多かった2017年のサッカー観戦。しかしこの年のサッカー観戦は過去に類を見ないくらいの芳醇なサッカー文化を感じた。

2018年のサッカー観戦も今から楽しみである。読者の皆さんも来年のサッカー観戦が楽しいことを願う。