そんなこんなで、坊主も猛ダッシュしまくる12月に筆者こと独眼鉄は2017年のサッカー反省会をしようと思いついた。
「こんなクソ忙しい年末に独眼鉄のポエムに付き合っている暇はない」と思う方も多いかもしれないけど、年末の大掃除やらなんやらでの慌ただしい作業の合間に読んでくだされば幸いである。
そうした中でのサッカー反省会の前半は、筆者自身皮膚は黄色いが、血液は緑色と自称しているくらい溺愛しているJ2のジェフユナイテッド市原・千葉についての反省会をしたい。
ただ筆者としてもジェフ戦を定期的に観戦し始めた2009年シーズンからで、今回が9シーズン目だったが、この間に1番ジェフ戦から距離を置いた1年だったのも事実だから、正直具体的なところまで言及できない。
今年の生観戦はホームでは3月の名古屋戦(2-0)と5月の愛媛戦(4-2)のみ。アウエーでは4月の横浜FC戦(0-4)、6月の水戸戦(1-3)、9月の群馬戦(0-2)だけである。
それとリーグ戦ではチバテレのホーム・フクアリで行った8月の湘南戦(0-1)のテレビ観戦くらいで、反省会をするにはあまりにも観戦の量が貧困なのは自覚している。
今年こうなった理由は後述するが、他のカテゴリーの試合を見に行ったシワ寄せが、ジェフに降りかかったからである。
そんな乏しい観戦歴でも分かる限り書く。
2017年にジェフの監督に就任したアルゼンチン国籍で、リーガ・エスパニョーラ出身のファン・エスナイデルが標榜する「ハイライン・ハイプレス」というクレイジーなサッカー。
ちばぎんカップを見ていて、エスナイデルのサッカーの印象は「構築するには時間のかかるサッカー」と感じた。
ジェフのレジェンドでかつ旧ユーゴスラビアの名将、そしてエスナイデル自身もそのユニフォームの袖を通したレアル・マドリーとも親善試合のマッチメイクをさせたイビチャ・オシム監督は「家の建築には時間と手間を要するが、破壊は一瞬」という言葉を残している。
そのオシムがいた構築したクラブを、その後当時のクソフロントの手によって破壊されて、幾多の屍ののちに現在再生を託されたエスナイデルのサッカーに時間と手間がかかるのは覚悟はしていた。
今シーズン序盤はジェフはタフな闘いを強いられた。高卒ルーキーの高橋壱晟や高卒2年目の岡野洵や3年目の乾貴哉、終盤では大卒1年目の溝渕雄志を積極起用して、チームの若返りを図った。
それ故か、ついこの間まで童貞だったような年齢の選手にプロサッカーのピッチという過酷な環境に選手をぶち込んで結果を出せ、というのもよくよく考えてみたらかなりの無茶振りである。だから序盤の失速を筆者は大目に見ている。
その一方で、今シーズンで気になった点は2つ。
1つは年間通して安定したGKの活躍がなかったこと。もう1つはハイラインで起こせた相手陣内の数的優位でジェフの選手間にあったコミュニケーション不足である。
前者についてだが、筆者は基本的に今シーズン昇格できなかった責任は選手や指導者・フロント・サポ全員にあると捉えている。だがその一方でGKがちばぎんカップでは山本海人、シーズン序盤は佐藤優也、6月の水戸戦ではまた山本、8月以降では夏の移籍ウインドーで来たアルゼンチン人GKのオヘーダ、秋以降ではまた佐藤優也と、絶対的なGKという軸がなかったのが気になった。
よく野球の捕手が「扇の要」というが、ジェフの総失点58でリーグ14位だったのも、このGKという要の部分が原因か?と勘繰ってしまう。
あともう1つの後者は単なるコミュニケーションの問題。アウエーの群馬戦では相手陣内で数的優位を作りながら、群馬の中盤にパスを遮断されるシーンが散見された。
リーグ戦中盤まではジェフの選手に意思の疎通が希薄だったのと、それがワンボランチにパスの連動性がない時間帯の負担を耐えきれなかったのが、夏の失速の原因に感じた。
もっとも秋に入り、ジェフはボランチを2枚にしたのと、シーズン通しての選手間のコミュニケーションが浸透したのが、終盤の怒涛の7連勝→プレーオフ進出に繋がったので、来年以降これを継続すれば良いだけなのだから、筆者はこの面ではあまり心配していない。
あと前のことに繋がるが、今シーズンのジェフのストーブリーグは過去に例がないくらい、主力選手の残留が多い年末だった。
このブログの執筆は2017年12月23日にやっている。そして今シーズンの具体的な選手の移籍情報に関しては詳しくはクラブのHPを参照であるが、2007年の主力の大量流出という癒えないトラウマを抱えるジェフサポとすれば、今シーズンの主力の大半が残留するのは神の福音のような明るいニュースである。
だからこそ2018年シーズンは昇格に対して、クラブに携わる全ての立場の人が死にもの狂いでやらないと、それこそまた今回残った主力の大量流出になってしまう。
これだけ主力が残留してくれるということは、ジェフに今までなかったチームの成熟に必要な継続性がアップデートできたことである。
今シーズンは筆者は仕事は他のカテゴリーの試合の兼ね合いもあって、フクアリを放置プレーにしてしまったが(焼き土下座)、来シーズンはアウエー観戦も増やしたいしジェフのサッカーも追求したい。
2017年のジェフもJ2残留だったのは残念だったが、その一方で未来に希望の光も見えたシーズンにも感じた。来シーズンが楽しみだ。