③からは筆者にとって初となる男子サッカー日本代表観戦について考える。その上で実際の試合会場やサッカー日中戦について述べていこう。
2017年12月12日(火曜日)の祝日でもなんでもないド平日のナイトゲーム。京王線飛田給駅には多くの人々が脚を運んできたが、それでも予想していた人数よりは少なかった気がした。
相手が中国というのもあってJFAとしては集客には苦労していた感はあったが、同じシーズンのジェフ千葉vs湘南ベルマーレが千葉市のフクアリで試合した時はJ2の昇格争いで、祝日でない2017年8月16日(水曜日)のナイトゲームで12485人の集客ができた(試合は1-0で湘南)。
しかしこの夜の日中戦は17220人とJ2の優勝&昇格争いの試合と遜色ない集客力だった。
そうした中で日本代表vs中国代表の試合が始まろうとしていた。
中国代表は2006年ドイツW杯と2013年のAFCで広州恒大をそれぞれ優勝させたイタリアの名将のマルチェロ・リッピ監督が指揮を執る。
その中国代表は主力を国内の中国スーパーリーグの若手中心にチーム編成し、中国代表というより「中国五輪代表」みたいなメンバー構成になった。
一方で日本代表はと言うと、こちらも国内のJリーグで活躍した選手中心の編成であからさまに「Jリーグ選抜」みたいな構成で、こうした構図を見ると、この中国五輪代表vs Jリーグ選抜という組み合わせはJFA主催の有料トレーニングマッチ観戦みたいな雰囲気を感じられた。
こうした日中の両チームの思惑が錯綜する中で、この試合の限られた時間で自分をアピールしてロシアへのメンバーという栄光の扉をこじ開けたい若く才能に溢れた日本の逸材たち。
そうした中で国歌斉唱などのセレモニーが終わったあとにシンガポール人のムハンマド・タキ主審がロシアW杯メンバーへのサバイバルマッチ開始の火蓋を切る笛を吹いた。〈④に続く〉

