そんなこんなで日も暮れた晩秋の駒沢体育館で、バスケW杯アジア一次予選、アカツキファイブこと日本代表がホーム駒沢体育館に3482人の観衆を集め、前回のW杯で本戦に出場し、セネガルから歴史的一勝を勝ち取った、東南アジアのバスケ大国のフィリピンを迎え撃った。
日本代表のスターティングファイブには日本の司令塔である2番の富樫や日本に帰化したアメリカ出身の選手のアイラ・ブラウンなどいたのに対して、フィリピンはアメリカ出身でフィリピンに帰化したNBAプレーヤーである11番のセンター210cmの大黒柱のアンドレイ・ブラッチをゴール下に据えて、インサイドの軸を形成した。
そうした中でTIP OFF(試合開始)。日本は出だし、3Pシュートで先制するも、富樫を中心としたオフェンス陣の動きが硬く、シュートはリンクを叩くシーンも多かった。
同じくアウエーのフィリピンも、そんな日本にお付き合いするように、シュートがリンクの中を通せない停滞した時間帯が続いた。
しかし、この日の日本代表は中盤からボールをゴール下に運ぶものの、ゴール近くのシュートに精度を欠き、出だしの先制攻撃に失敗した。
逆にフィリピン代表のエースである7番のジェイソン・ウイリアムがコート中盤を支配して、球離れのいいパスワークからしっかりシュートを決め、また焦った日本代表のファールを誘い、このフリースローを確実に決めて日本との点差を広げた。
そうした地の利を活かしきれていない日本が前半は28-37とフィリピンに大きな水を開けられた。
1次予選の開幕戦。サッカー日本代表も最終予選では開幕戦でホームの埼スタでUAEに逆転負けを喫したが、この日のバスケ日本代表も同じように前半の動きの精度が悪すぎた。
そうしたフィリピン優勢の中で後半に入っていく。〈④に続く〉

