今回①②では2017年10月20日に後楽園ホールで開催された日中親善試合の会場内の雰囲気などに言及していったが、今回の③では試合に移っていきたい。

前座の4回戦(プロ野球で言う三軍)の試合で、中国チーム唯一の台湾人・ファング・チアチン(3勝3KO1分)と日本の東京のジム所属である五十嵐康次(3勝2KO1敗)の試合。

キャリアを見るに「地球上で自分が一番強い」と考えてリングインした台湾人は多彩なフェイントとパンチの軌道で、序盤は日本人を圧倒した。

しかし、攻勢からガードを下げて懐に入っていった刹那に五十嵐の左ショートカウンターが炸裂。千鳥足になった台湾人拳士を日本人主審が救出し、五十嵐の逆転KO勝ちとなった。

そしてヘビー級の4回戦。日中選手両者がリングインすると会場からあまりのデカさにどよめきが…。

そうした中でゴングが鳴ると技術の水準は低いものの迫力だけはハンパない衝撃が狭い後楽園ホールの会場内に響き渡る。

しかし、技術自体は塩試合。リングサイドで待機しているバニー嬢のラウンドガールが試合を見ずにスマホをいじり出す始末。

結局、この試合はデビュー戦の中国人が勝利。

セミファイナルから試合のPVがオーロラビジョンに流れて、世界戦並みの演出。

そうしたセミではヘビー級の半分しかない52kg契約ウエイトの6回戦(二軍クラスの試合)。

中国の少数民族である新疆ウイグル自治区の選手と日本の中心である東京のB級ボクサーの試合は、ポコポコと打ち合う軽打と手数&スピードと、典型的な軽量級東洋人拳士対決に見られる試合の様相。

結果は三者三様のドロー(引き分け)。正直この試合は6回戦レベルではそこそこ面白かった。

どんどん前座の試合が消化される中でいよいよメインイベントの時間が迫って来た。〈④に続く〉

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