ここのところ、それまでの自分のアイデンティティの根幹であったプロボクシングからめっきり心が離れ、この日(2017年10月20日)の観戦が生観戦なら5ヶ月ぶり、後楽園ホールでの観戦なら7ヶ月ぶりと相当ご無沙汰だった。

そうした中でのボクシング興行主催会社・DANGANの手掛けるプロボクシング・日中親善試合。ビジネスパートナーは中国で10年以上ボクシング指導&興行を手掛ける中国人・劉剛(リウ・ガン)氏。彼の会社であるマックスパワー・プロモーションとの合同興行だった。

しかし、今から丁度20年前の1997年頃に筆者が大学に進学した時に学内での第二外国語でアジアの言語は当時は中国語しかなく、消去法で中国と接点ができた。でも本当は当時、韓国語をやりたかった。

しかし、当時の中国にはプロボクシングが存在せず、希望を持って入学した大学生活に幻滅し、毎日のように大学側の人間と喧嘩ばかりして、こんなつまらない大学に来るんじゃなかった、と毎日枕を濡らしていた日々があった。

ただこの件で中国人自体には罪も恨みもないので彼らを嫌ったことは一度もないが、ただ当時許せなかったのは大学側の怠慢だった。日々イライラしながらのくすんだ灰色のキャンパスライフ。だが、その一方で中国語の勉強も中断期間がありながらも、現在も継続中。しかし当時は心が満ち足りることはなかった。

中国語も嫌いではないし、プロボクシングも好き。しかしかつて、この両者に接点はなかった。

そんな中国にも2000年代半ばから前述の劉剛氏が中国・雲南省を中心にプロボクシング興行を開始。

この頃、ド貧乏で中国はおろか国内旅行も行けなかった筆者は、図書館のパソコンでのネット検索で、中国プロボクシングへの妄想に想いを馳せた。

そうした中でのこの日のプロボクシング・日中親善試合の開催。20年前のドアホだった筆者自身が2017年現在の後楽園ホールで日中対抗戦があると知ったら、多分大学と大喧嘩はしなかっただろう。

そんな遠い目をしながらの後楽園ホールでの生観戦。

そんな筆者のバックグラウンドを心の内に秘めて、試合主催者は派手なパフォーマンスを絡めて、選手紹介を盛り上げていった。〈②に続く〉

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