今回、競技の枠を超えた「ファール論」についての取り組み。ひとまずこのテーマについてはこの回を最後にするが、最後に実際のバスケについて、ファールの怖さを説明していきたい。
筆者は2017年10月7日にB2リーグのアースフレンズ東京Z(以下 東京Z)と秋田ノーザンハピネッツとの試合を観戦した。
ぶっちゃけ試合自体は塩試合であったが、1つ気づいたことがあった。
85-60でアウエーの熱狂的なブースター(サッカーでいうサポーター)が多数集結した秋田の戦力(特に日本人)が目立った。
しかし第1、第2クオーターで秋田は早い段階でチームファール5つを取られて、むざむざ相手にフリースローの権利を与えた。
このフリースローを相手はバンバン外していたので勝敗には影響をしなかったが、これがB2中位のクラブではなく、B1の強豪だったらフリースローの得点数も増え、結果として相手にリードを許してしまう。
秋田にしてもB1へ1年で復帰を望んでいるだろう。
しかし、チームファールが多いというのは「天に向かってツバを吐く」ではないが、自分たちの悪い行いが巡り巡って自分のチームが窮地に追い込まれることになる。
もちろんファールを取られたくないから消極的なプレーをしていたら、勝てる試合も勝てない。そんなことは当たり前だ。
しかし、秋田に関してはチームの長所を伸ばすためには跳躍力を高めたりシュートセンスを向上させるのも重要である。
だが、HC(ヘッドコーチ)はもう少し自軍の選手に1つ1つのプレーを丁寧に扱うような気持ちを持たせることが重要だ。
そうすれば、サッカー編で述べた2016年J2での清水エスパルスのように、反則がほとんどなかったチームだからこそJ1に昇格に繋がる。
秋田のバスケも日本人・外国人問わず、サッカーでいうカードコレクターみたいにならずに、余計な笛を吹かれないようなプレーを意識して、普段の練習に励む必要がある、というのが筆者の考えである。
今回はスポーツとは切っても切れない関係であるファールについて述べた訳だが、サッカーでもバスケでもファールが少ない選手というのはチームも強くなるし、選手の存在価値も高める。
無茶振りを承知で言うが、それでもサッカー&バスケ選手には頭の片隅に置いてもらいたいことである。