今回は筆者が定期的にバスケット観戦を続けている上で、日本バスケ界やアカツキファイブ(バスケ日本代表)に対して気になる部分をフォーカスしているが、②ではそれをより掘り下げていきたい。

今、Bリーグを見ているとセンターや4番(パワーフォワード)と言ったフィジカル重視のポジションが欧米人に比べて、決定的に弱いというという話をした。

ではただ批判するだけではなくそうしたポジションにどのような方向性を持って強化する必要があるのかを素人ながら手探りで述べていきたい。

まず日本人で身長200cmというのは当たり前だが、絶対数で少ない。そんなことは百も承知だ。

しかし欧米人はおろか同じアジアでもイランや中国だと210cm以上の自国人選手は存在する。

こんなことは少し前の相撲なら日本人力士が把瑠都に力相撲で勝て、と言っているようなもので、無茶振りしているのも筆者は自覚している。

もちろん外国からの帰化選手をセンターやパワーフォワードに使うという手もあるが、筆者はここで生粋の日本出身選手として考えていきたい。

日本人センターが身長で海外に劣るのは明白。その上で何が必要か?という話だ。

サッカーのセンターバック(CB)の長所に空中戦でのヘディングの強さというモノがある。

いいCBというのは(このポジションも大型化は進んでいるが)身長もさることながら、それ以上に空中戦での一歩目を動き出すタイミングが絶妙である。

身長では劣るCBが空中戦で大型FWに対抗するにはこうした動き出しのタイミングを高めるしかない。

バスケのセンターも同様で身長やリーチで劣る以上、この分野で磨きをかけないと勝機はない。

それとフィジカルそのものの問題。アマチュアレベルなら先天的な素質だけで勝てても、プロになりゴール下の肉弾戦に勝つには、それまで以上のトレーニングが必要だ。

ただここで留意したいのは、やみくもな筋力増加で日本人の長所である敏捷性(びんしょうせい・素早い動きのこと)まで消されては本末転倒である。

具体的なトレーニング方法までは分からないが、フィジカルトレーナーに頼めばバスケに必要な敏捷性を高める筋力トレーニングというのは必ずあるはずである。

そうしたことを考慮した上で筋力増強に励み、日本人センターはBリーグや代表戦を勝ち抜いていってもらいたい。

昔の野球ライターの言葉に「(プロ野球でのプレーは)経験という名の修羅場の連続だ」とあったが、それはBリーグで外国人ビッグマンを向こうに回す日本人センターも同様だ。

前述の赤木剛憲は「リバウンドを制する者が試合を制する」という有名過ぎる言葉を残した。

日本人センターもオンザコート1(試合で使える外国人が1人だけの時)の時にどれだけ踏ん張れるかが、チームの結果と日本バスケ界の未来がかかっている。

今回は女子中学生が少女漫画を読んで理想の彼氏を妄想するがごとく、無茶振りのオンパレードだったが、でも敢えて筆者は日本人センターにこうした希望を託したい。

頼んだぞ!