今回のテーマは随分と世知辛く聞こえるかもしれないが、ちゃんと意味がある。ご静聴願いたい。
冒頭のタイトルに「1年間限定の絆」とあるが、それはどういうことかといえばという話だ。
それは「今のプロスポーツの世界は、この今のメンバーで闘うのは1年間限定だ」という話であり「今の仲間との関係もシーズンが終わると必ず終了する」という残酷なモノだ。
先日読んだツイートで興味深かったつぶやきがあったので紹介したい。
昨シーズン(2016〜2017シーズン)のプロバスケBリーグ2部・B2優勝決定戦・島根スサノオマジックvs西宮ストークスの試合があった。
その試合は西宮が島根を下し、初代B2王者になったが(両チーム共にB1昇格は内定していた)、最終クォーターのブザーが鳴った時に、試合を見守っていた島根の球団社長夫人がコートに伏せて号泣したという。
その涙の理由が「試合に負けた悔しさというよりも、このチームの仲間でプレーすることがもうないということが寂しくて仕方なかったからだ」とつぶやいた。
プロバスケチームの球団社長夫人というのは筆者のような外野の人間と違って、チームの内部まで深く関わっている存在である。
当然のことながら、選手はもちろんコーチやフロント職員などとも密接な関係でのやり取りも必要になる。
またこうした様々な立場の人間がB1昇格という目標のために一丸となって努力してきたというのは、外野の人間である筆者にも容易に想像がつく。
しかし、時の流れというのは残酷である。シーズン終了という瞬間は必ず起こる。その時、チームがどういう結果であれ、前と同じ面子でのチームというのは100%あり得ない。
シーズンオフになれば、苦楽を共にした仲間をバッサリ切らねばならないし、逆に昨シーズンまでは倒さないと自分たちの未来を塞ぐような敵チームから選手を補強する世界だ。
プロスポーツの世界というのは、そうしたいわば1シーズン毎の「1年間限定の絆」の世界である。
②でもこのことを補足説明していきたい。