③からはようやく試合会場などから入れる。2017年9月3日の赤羽スポーツの森公園球技場、夕方には北区の社会人サッカー大会があり、正直この時間帯に試合ができるならスペリオ城北に優先させてグラウンドを使わせてほしいと思った。日曜日のナイトゲームはキツい。

しかし前座の試合が終わり、午後6時を過ぎた辺りから両軍のサポーターが続々メインスタンドの両サイドに集結しだして、都2部リーグ(J8)とは思えないようないい意味でピリッとした空気が醸成されてきた。

この赤羽のスタジアムにはメインスタンドのみで600人くらいの収容しかできないが、以前プロ野球の本で現在オリックス・バッファローズ二軍監督で元メジャーリーガーの田口壮が「二軍の試合でも同じ観客150人でも500席でスカスカの客席より、客席100人で立ち見が50人いての150人の観客の方が、同じ観客動員数でも後者の方が燃える」とあったが、この日の赤羽も少ない客席ながら立錐の余地もない後者の賑わいだった。

そんな少ないながらも熱のある応援合戦の中でキックオフ。城北はワントップを置いての4-5-1と前節と布陣を変えてきたのに対して、八王子は4-4-2のボックスと古典的なスタイルで迎え撃った。

先手を撃ったのはホームの城北。ワントップの役割に負担をかけるものの、中盤に厚みを増してポゼッションに有利なサッカーで試合の主導権を取る。

両SHがスピードで裏を取る動きに長けていて、八王子のDFラインを再三切り裂き、防戦一方の八王子。

そして開始から24分。前半に大きなヤマ場が訪れる。PA内でのファールということで、城北にPKのチャンスが舞い降りる。

キッカーがボールをセットし緊迫のスタジアム。キッカーが狙ったシュートはゴール左下にボールはわずかに外れてまさかのPK失敗っ!

だが正直これは運ではなく実力。特に相手キッカーが外したものの八王子のGKの飛んだ方向と角度は合っていて、このPKは八王子の気合い勝ちであった。

大きなヤマ場を超えた前半の40分(都2部は40分ハーフ)をスコアレスで終了。手に汗握る激闘であったが、後半にはもっとすごいドラマが待っていた。〈④に続く〉

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ホームのスペリオ城北イレブン。