①では東京都リーグとその中の2部(J8に相当)に所属するスペリオ城北に対するざっくりとした説明に終始したが、スペリオとそのチームを取り巻く環境に対して補足説明したい。
スペリオは昨年(2016年)は東京都1部リーグ(J7に相当)でプレーしていたが、都1の壁は想像以上に分厚く、1年で都2へエレベーターとなった。
その一方で、対戦相手のエリースFC・DXというクラブは関東1部リーグ(J5に相当)に所属するエリースFCのセカンドチームとしての役割を果たしているチームだ。
エリースFC自体は1970年に立教大サッカー部OBが主体となって発足したが、現在のチームにはそうした立教という色はそれほど感じない。
そうした中でのスペリオ城北がホーム赤羽で、エリースFCの2軍と対戦するという訳だが、スペリオもエリースも第3ブロック1位のチームとの勝ち点差をこれ以上離さないためにも、勝ち点3が必要になってくる。
関東リーグなどの地域リーグでもそうだが、東京都リーグ(都道府県リーグ)になるとリーグはホーム&アウエーではなく、イッパツ勝負の試合になるので、引き分けでも後々リーグ内の順位の差がJリーグより大きいし、弱いチームと戦う時は得失点差で差をつけるために野球なら5回コールドのような点差になっても、容赦なく獰猛(どうもう)にゴールマウスに牙を剥く必要がある。
スペリオの場合、次節の対戦相手がブロック1位のチームということもあって、都1への一縷(いちる)の望みを懸けて、エリースを撃破する必要がある。
そうした過酷な都2の環境をサバイヴするために、日曜日の夜に主審が決戦の火蓋を切る笛を高らかに吹いた。〈③に続く〉

