冒頭のタイトルは筆者がブログの運営や執筆の勉強のために買った参考書の一説にあった言葉である。

「成長は面白いっ!」とあったが、この言葉を読んで感じたのは面白いスポーツ漫画の魅力というのは皆、読者が金を払って単行本を買い、主人公の成長を見守るのを楽しむようなところがある、といったイメージがあったからだ。

こうした成長は面白いと感じるスポーツ漫画を挙げろと言われて、今思いつくのは2つ。「SLAM DUNK」と「アオアシ」である。


SLAM DUNKについては今更説明は不要であろう。湘北高校に入学した不良の桜木花道がひょんなことからバスケット部に入部し、未経験者だったにも関わらず、チーム内いや強豪ひしめく神奈川県内のバスケット界でも頭角を現し、IHで絶対王者・山王工業と対戦するというストーリーだ。

今回のタイトルについて思い出すのは、山王工業との試合で背中を怪我した花道に対して、湘北の美人マネージャー彩子さんが「あの子(花道)はわずか4ヶ月で異様なほど急速に力をつけてきた。治療やリハビリにもし時間がかかるなら、プレイから長い時間離れてしまったら、それが失われていくのもまた早い」という言葉を残した。

この言葉は当時読者だった我々アラフォーのロスジェネ世代が皆男女問わず、桜木花道というバスケットマンの成長する姿を楽しみにしていた証拠である。

それだけ桜木花道という男の成長は「面白かった」のである。

そうした20世紀の1990年代の漫画文化そのものと呼べるSLAM DUNKのという作品に「成長の面白さ」があったとするならば、21世紀の2010年代の漫画における「成長の面白さ」を伝える作品というのが「アオアシ」である。

②ではこのアオアシを通して「成長の面白さ」を伝えていきたい。