筆者のブログを長いこと読んでくれている読者なら分かるであろうが、筆者のブログは基本的にサッカーや野球を中心としたスポーツビジネスの記事が多い。

スポーツビジネスというのはスタジアムやアリーナと言ったスポーツを行う施設にお客様を集めて(集客して)チケット代を稼ぎ、そこで清潔なトイレと手頃な値段で美味しい飲食物、そこで活躍するアスリートのグッズなどの物販を充実させることにより、スタジアム(アリーナ)内で現金収入を獲得して利益を創出するというビジネスモデルである。

そうした本来ならスポーツビジネスとは何の繋がりもない在野の素人ブロガーでも、そういったことは分かるのだが、スタジアムやアリーナを建設する時に動いた政治家や官僚というのは、こうした自分たちの利益を創出するためのビジネスモデルというのを理解していないケースが多い。

この手の話で一番ひどかったのが、2002年のサッカーW杯・日韓大会の時だった。この時に造られたサッカースタジアムというのが、スポーツビジネスという利益創出システムも全く理解していないポンコツスタジアムばかりだった。

大分県の大銀ドームなど日韓大会の時に200億円の予算で大分の山の上に31997人収容のスタジアムを建設し、J2大分トリニータの2017年のホーム1試合あたりの平均観客動員数が8063人であり、4分の1しか埋まっていない失敗作である。

しかも、大銀ドームの芝は管理システムにも芝の根の部分にパイプを通したために、安定した芝の管理ができず慢性的にボロボロだ。

他にも静岡のエコパも仙台のW杯の時のスタジアムも地元のJクラブに使用されずに、無駄なハコモノとして放置されているし、横浜国際陸上競技場も陸上トラックがあって、サッカー観戦に不向きな上に客席も平たいので、チケット代に見合う感動が得られないのが分かっているスタジアムである。

J1鹿島アントラーズの本拠地・カシスタも日韓大会の時に当初の20000人から40000人規模のスタジアムに増築したが、鹿島の2017年前半戦のホーム1試合観客動員数は18113人だった。

日韓W杯で造られたサッカースタジアムなどマトモに機能しているスタジアムなんてほとんどないのが現状で、むしろ共催で建設されるスタジアムの数が(結果的に失敗作のスタジアムが)半分になったので良かったという話もあるくらいだ。

そうした上で今回のタイトルである。「フク〔が〕アリ」といったが、これは日本のことわざと我がJ2ジェフ千葉のスタジアムフクダ電子アリーナ(フクアリ)と掛けているのだ。

その説明は②でする。