①では現在の南葛SCを取り巻く環境について説明してきた訳であるが、②では試合内容やそのほかのことについても言及していきたい。
戦術としては両チーム共にボックスの4-4-2でミラーゲーム。もっともこのクラスの対戦チームになると戦術云々というよりも、どうしても選手の個々の能力に頼らざるを得ない事情もあるのだろうが…。
東大Uの方で怖いのは、10番のゲームメーカーの選手だった。ボールを持たせると明らかにボールタッチが他の選手と違って異質なモノを感じる。
どんな国のどのカテゴリーのチームでも10番というのは、今も昔も特別な存在に変わらないのを感じさせる。
あと昔、横浜FCのキング・カズが「単純にボールを持って、凄い勢いでドリブル突破したり、柔らかいボールタッチでのキープ力を維持できるだけのプレーヤーなら草サッカーの試合にもいる。しかし、試合や勝利に対する強いメンタリティがないとプロのピッチでは喰われてしまう」と言っていたが、アマチュアリーグの都2部の東大Uの10番も試合に対する強い勝利への決意がある選手だったら、南葛SCに対して脅威になる。
その一方で、南葛SCにはリーグ得点王の7番疋田大和や足下のテクニックのある4番近藤大介がスタメンに名を連ねた。
特に疋田の場合は豊富な運動量でピッチ上で神出鬼没で味方のチャンスやピンチにも顔を出し、チャンスはモノにしてピンチの芽も摘み取る頼れるプレーヤーなのである。
そうした中での試合開始。ある意味において過酷な都の2部リーグ。南葛SCは結果を出すことはできるのだろうか?〈③に続く〉


