関東1部リーグの首位攻防戦の東京UvsVONDS市原の試合は、前半はVONDSが押し気味に試合を進めながらも、スコアレスで折り返した。

エンドも変わり、両チームもハーフタイムで修正点を指示された後半、仕掛けたのはホームの東京Uだった。

前半は攻撃らしい攻撃がほとんどなかった東京Uであったが、後半に入り動きを変えてきた。

それまではショートパスを丁寧に繋ごうとしていたのが一転、後半に入り中盤の選手が前線のFWへ楔(クサビ)を入れて、裏を取ろうとする動きが増えた。

VONDSのDFラインはこの手のFWが苦手なのか、タテにボールを供給され、キーパーと1対1になりそうになるシーンが前半より増えていった。

しかし、一方のVONDSも右サイドの攻防戦は15番の二瓶翼に分があり、サイドをえぐって東京UのDFを引きつけてからサイドチェンジでレナチーニョにパスが通るシーンが増え、点こそ入らないものの、少なくとも前半より両チーム共に動きが活性化していった。

しかし両チーム、喉から手が出るほど欲しい先制点が入らない。

後半28分頃には岩政とレナチーニョという両エースが審判を挟んで問答するシーンもあった。

後半37分には交代選手のピッチ投入に食い違いがあり、前述のVONDSの二瓶にレッドカードが出てしまう。

退場する前の二瓶の右サイド突破も、周りのフォローを考えずに単騎で突っ込むので、複数のDFに囲まれるとボールロストになる。

こうした二瓶の短所は東京23FCの右サイドハーフ・碓井竣平も同じだった。

関東1部リーグでもJリーガー並みの身体能力と技術のあるFWはいる。しかし、このカテゴリーだと選手自身に自分はチーム内での11人の中の1人という意味での組織力や戦術理解度に乏しいプレーヤーが多い。

結局、試合はスコアレスで終了し、両者痛み分けという結果であった。

両チーム共にそうだが、スラムダンクで陵南の仙道彰が湘北の流川楓に「1対1もオフェンスの選択肢の1つに過ぎないという考えが理解できない限り、俺はオメェ(流川)に負ける気がしねえ」とあったが、この日の二瓶翼も23FCの碓井もドリブル突破も選択肢の1つという考えを理解しないと、経験値の高い相手DFに恐怖心を与える存在に思われないだろう。

最終的にスコアレスドローで試合が終わったが、前半はともかく、後半は両チームの持ち味が出せたゲームであった。

灼熱の関東1部リーグも折り返し地点が過ぎ、この試合の次は2017年7月22日に東京23FCvs東京Uの「新東京ダービー」だ。この試合、ホームで23FCが雪辱を晴らすか?それとも東京Uの返り討ちか?

楽しみな試合が近づいてきている。

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緑の34番がレナチーニョ。水色の24番の向こう側で顔が見えているのが、岩政大樹。


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