そうしたビッグネームが集結した関東1部リーグの首位攻防戦、東京UvsVONDS市原との試合は、まずVONDSが仕掛けて、それを東京Uが迎撃してカウンター、という展開になった。
言うなればこの日のVONDSがアクションサッカーなのに対して、東京Uのそれはリアクションサッカーのようにも見えた。
そうした展開の中で、両チームアタッキングサードにボールを持ち込もうとするも、両チームのラインコントロールが蜘蛛の巣のような狡猾さで、動きやボールを絡み取られてしまう。
やや停滞した状況で仕掛けたのはVONDSの15番で右のサイドハーフである二瓶翼だ。高校は都立であったが、前所属がJ2水戸ホーリーホックという苦労人の二瓶。
自らのプレースタイルが積極的なドリブル番長からなのか、前線からでも相手のDFやGKに攻撃的な鬼プレスを敢行。
前半20分には中央に得意のドリブルでカットインをして、CFWの9番・柏瀬暁が囮の動きでダイアゴナルラン。東京UのDFを釣らせることには成功したが、シュートはキーパー正面。
他にも二瓶は右サイドの攻防戦で東京UのSBを圧倒し、自分にDFを引きつけて、東京Uの寄せが入ったところに34番レナチーニョにサイドチェンジをする。
しかし、こうしたチャンスも東京Uの包囲網からは逃れられず、前半はスコアレスで折り返した。〈④に続く〉


