先日放映されたNHKのノンフィクション番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」である都市デザインのリノベーションを手掛けるデザイナーが出演した。
そのデザイナーが言うには都市というモノに活気を取り戻し、人々の賑わいを起こすためには、建物(ハコモノ)だけポンと作ってあとはほったらかしではダメで、その依頼を受けた自治体の歴史や土地の持つ文化、お金には変えられない有形無形の財産を丹念に掘り起こし調べ直しながら、その街にあったリノベーションを追求していかないといけない、という。
そうしたその街の持つバックグラウンドを考慮に入れた上で、街に人々が行き交うような動線をしっかり構築する必要性がある、とある。
この話を聞いていて、あるスポーツビジネスについて思い出してしまった。
サッカースタジアムやバスケアリーナなどのスポーツ会場についての在り方についてである。
筆者には小売業の店長経験というのはないが、売れる店と売れない店との違いというのは商品が整理整頓された上での、店内の動線の確保があると言われる。
そうした上で店に来たお客さんが、見易い店内で実物の商品を選ぶ楽しさを堪能した上で、ブラブラと楽しく移動できて、初めて本当なら開けるつもりのなかったキツい財布のヒモを緩めるのである。
翻って、サッカースタジアムである。今のスタジアム(アリーナ)にそれが可能な会場がいくつあるのか?という話である。〈②に続く〉