そうしたこうした中での自宅近所のショッピングモール・アリオ北砂でのプロレスDDTの大会。試合前になぜか団体のプロレスラーがユニットを組んでの歌の披露があったが、それも終わっていよいよ試合開始であった。

まず始めに男女混合のタッグマッチがあった。

女子プロレスラーのチェリーと赤井沙希の2人はそれぞれ均整のとれたスタイルでレスラーというよりモデルみたいだった。

一方でチェリーとタッグを組んだアントーニオ本多の体型は相撲でいうアンコ型(ぽっちゃり型)。赤井と組んだ坂口征夫(坂口征二の長男。次男は俳優の坂口憲二)はソップというよりマッチョ型だった。

このタッグマッチを見ていて思い出したのは、桜庭和志の「総合格闘技は理系な数学。プロレスは国語で物語」という言葉である。

プロレスラーというのはプロボクサーの
ように、単に腕っ節だけが強ければ成り立つ格闘技ではなく、トレーニングもしつつ自身の言葉のパワーを磨いて、会場全体をアゲアゲに盛り上げる能力も必要だ。

そういう中でリング上のファイトという「物語」を構築する話術も用いる必要もある。

あと、女子プロレスラーという立場の格闘家が闘う姿は独特な魅力を感じた。

筆者も女子プロボクサーが鼻血を出して闘う姿はあまり好きではないが、こういう女子格闘家なら「アリ」だとも感じた。

そうした中で坂口&赤井組の勝利のあと、メインの男子プロレスラーの3対3の試合の出番だ。

「プロレスラーというのはイチバン強ェ存在ではなく、イチバン凄ェ存在である」と言う言葉を尊敬する巨人ファンのプロブロガー・プロ野球死亡遊戯は残したが、まさにプロレスラーの肉体から生み出される物理的&精神的な衝撃というのは、その言葉通りのインパクトを筆者含めたアリオ北砂に集まったプロレス観戦ビギナーの買い物客に与えた。

プロボクシングの試合を素人の知人に見せると言われる言葉の1つに「(衝撃)音とスピードが凄い」と言われるが、プロレスの場合だと「音と迫力の合わせ技」が組み合わさって凄いと感じてしまう。

女子プロレスラーの妖艶な容姿とアンバランスなプロレス技にも魅力を感じるが、アスリートの中でも特にフィジカルエリートである男子プロレスラーの破壊力というのは(陳腐な表現だが)迫力満点だ。

会社勤めをしているサラリーマンや家事をするお母さん、学校で勉強やドッヂボールをしている小学生が日常生活ではまず聞くことのないような衝撃音と迫力を、休日に普段通っているアリオ北砂で感じることができる。

しかも、この日の大会はロープやコーナーのある本格的な設備ではない簡易的なリングだ。しかしプロはそんな限られた環境でも観客を沸かせることができる。

結局試合はアメリカ人レスラーのマイク・ベイリーと日本人レスラー渡瀬瑞基&高尾蒼馬組が、最初に歌を歌った大石真翔・勝俣瞬馬・MAO組を粉砕し、初めてのアリオ北砂大会を飾った。

最後にアリオ北砂店長から勝利者賞を授与される時に、リングアナが「またアリオ北砂で試合をしたいです」と言ったところ、店長は手で大きなマルを作って了承した。

筆者もそうだが仕事をしていてストレスを感じる時に、プロレスというのは一服の清涼剤になることが分かった。

ストレス社会で鬱憤(うっぷん)を溜めている読者の皆さん。今度は後楽園ホールへGO!

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