①では筆者のこどもの日のプロ野球・西武ドームの西武vs楽天戦から見たスポーツビジネスの視点について言及したが、②では更にそれを深く掘り下げていきたい。

①でこの日のGWでのプロ野球について、西武のやるファンサービスが筆者から見てどこか局所的で狭いターゲットに収まっているように見える、と書いたが、ここからもその続きを書きたい。

こどもの日ということで、この日のウグイス嬢もこどもが交代しながらやるというアイデアそのものは素晴らしい。本来なら顧客ターゲットから外れそうな女の子も、GWでいい思い出になるし、性別問わず学校の自慢にもなる。その子にとっていいことずくめだ。

だが、ウグイス嬢をやれる子供というのは当然、人数が限られている。球場に来てくれた99%のちびっこには思い出にはならないという側面もある。

Jリーグの試合ではエスコートキッズと言って選手の毎試合、試合入場時にユニを着た子供が選手と一緒に入場するというファンサービスもあるが、試合が土日に限定されるサッカーならともかく、プロ野球で平日夕方に球場に子供を集めて試合入場させるというのは、現実的ではない。そこの部分含めて子供の思い出作りに西武は再考の余地を感じた。

それ以上に筆者が気になったのは、西武ドーム近辺には広大な敷地を確保しようとすればできるのに、それを使ったファンサービスをしようとしないところだ。

この試合の前に筆者がハマスタでプロ野球観戦をした時に、DeNAは球場前の敷地に協賛の企業ブースを多数設けて、ガールズデーの試供品を数多く提供していた、という話をこのブログでした。

しかし、この日のこどもの日の西武ドームでは球場前のキッチンカーは多かったが子供向けのエンドユーザーが顧客対象になる企業のブースがあまり見当たらなかった。あったのかもしれないが正直目立たないという印象だった。

子供向けのエンドユーザーならお菓子・子供服・TVゲーム・カードゲーム・キャラクター化された文房具などもっと企業ブースが目立ってもいいし、西武ドームの環境ならハマスタ以上の企業ブースのスペースを確保することも可能である。しかし正直、それが乏しい印象だった。

個人的に敢えてやってもらいたいこどもの日イベントというのは学習塾絡みである。

「こどもの日なのにちびっこに球場で『学校の勉強』というトラウマを植え付けてどうする?」とお叱りを受けそうであるがそうではない。

筆者が言いたいのは、こどもの日に球場に来たちびっこに学習塾のような業態が勉強ではなく「夢デザイン計画」のような子供たちに大人になった時の自分をイメージできるような、将来をデザインするようなイベントをこどもの日の野球場でやってもらいたいのである。

野球場だからと言って皆が野球選手を目指すイメージを持つ必要は全くない。むしろ球場にいる前述のウグイス嬢→アナウンサーや飲食ブース→コック、カメラマン→撮影など、球場の仕事に絡めて仕事の魅力や苦しさ、仕事の意味を伝えるようなイベントもいいかもしれない。

もちろん球場にリンクしない仕事の人をイメージするのもあり。子供の夢は自由奔放なものだから。

そうした夢を文字通り、学習塾関係者が水先案内人のように進路としてアドバイスするイベントが球場であってもいい。

今回述べたアイデアというのは全て筆者の妄想である。しかし、そうした想像からスポーツビジネスの種というのは生まれるモノだ。球団関係者の皆さん、是非ご一考を。

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