長くなった筆者の横浜ぶらり旅シリーズも今回が最終回である。それでは本題に入ろう。
横浜FCvsジェフ千葉の試合は前半はスコアレスであったが、明らかに横浜FCがジェフを追い詰めていくという形に変化していった。
後半に入り、ジェフDFのハイプレス&ハイラインのツケが出て、DFの足が止まり始め自陣バイタルエリアの人数が激減してきた。
そうした中から、横浜FCのゴールラッシュが始まった。
まず、後半8分にハーフカウンターを仕掛け、ノルウェー育ちのモロッコ人FWのイバが右45°の角度からDFを切り替えしてフェイントをかけてシュート。
これがゴールネットを揺らし先制点となった。
そしてその直後に今度は左サイドから野村直輝が崩していってのゴール。まさに電光石火と呼ぶに相応しい惨劇であった。
ゴールはまだ続く。リスクを負ったハイラインで体力を消耗したジェフDFをあざ笑うように横浜FCの韓国人FWジョン・チュングンが試合を決定づける3点目。
最後はユルユルのガバガバになったバイタルエリアを横浜FCのSHが歩行者天国のように行き来して、DFが引きつけられたところに、この日2点目の野村直輝のダイビングヘッド。
この4点目はマークが完全に振り切れられていて、ハイプレスのリスクが完全に裏目と出た象徴のようなゴールだった。
結局この後半のゴールラッシュでホームの横浜FCがジェフ千葉を文字通り「粉砕」した内容だった。
ただ気になったのが、特に先制点のイバの切り替えしからの弾丸シュートなど、地元の素人のようなライト層にサッカーの魅力を伝えるには文句のないようなゴラッソなゴールだった。
なのにパラパラ気味の小雨があったのも影響されたのかもしれないが、この日の三ツ沢は5367人。その2週間前に見たBリーグ・千葉ジェッツの試合(5129人)とさほど変わらなかった(しかもサッカーは週末の1日しか開催できない一方で、バスケは土日の2日間の開催が可能)。
横浜FCにしても、ボコボコにやられたクラブのサポーターに言われたくないではあろうが、昔の落合博満が言った「勝つことが最大のファンサービス」というのが果たしてどこまで本当なのかも考えさせられた。
しかし一方で、週末を利用しての連日で横浜の2つのプロスポーツチームの試合観戦ができたというのは、筆者に「スポーツビジネスとは何か?」という問いを考えるには大変有意義な2日間になった。
だから最後にこう締めたい。「ありがとうヨコハマっ!」


