そんな中でのハマスタでのDeNA.vs中日戦も試合は終盤に差し掛かった。とにかく試合は投手戦。DeNAの先発のメジャー経験のある白人右腕のウィーランドと中日の独立リーグ出身の又吉がとにかく投げ合った。

特にDeNAの先発ウィーランドが2017年シーズン序盤に登板したこれまで2試合で、自責点2点台に抑え、メジャーで言うクオリティスタート(先発投手が6イニングを自責点3以内で抑えること。これをクリアするのが投手としての合格ラインである)を果たしながら、味方の援護がなく勝ち星から見放されている状態であった。

そのためにもウィーランドとしては異国の地で是が非でも初白星が欲しいところであった。

一方で中日の先発又吉も独立リーグの香川オリーブガイナーズからNPB入りした雑草右腕。プロの世界で自分のような叩き上げにミスは許されず、チャンスは少ないと覚悟の上での悲壮感が漂った中での粘りのピッチングであった。

試合の終盤に差し掛かってもウィーランド&又吉には代打を出さずに2人共打席に入った。両監督、先発投手に白星を与えたいという覚悟の采配だった。

そして試合は8回裏。先頭打者の石川がスタンディングツーベースで出塁。この時点でハマっ子はお祭り騒ぎ。次の打者が進塁打で一死三塁となったところで、打順は日本代表の4番でもあったこのところ打撃不振の筒香嘉智。

高めのボール球だった。振らされた当たりはライト線の面白いところに落ちて、貴重な追加点となる。本来の形ではない不恰好なスイングではあったが、筒香の値千金のタイムリーだった。

これを後はストッパーに託すだけ。DeNAは抑えの新外国人パットンを投入。

しかし、野球は何が起こるかわからない。打順は2番からで簡単にツーアウトを取った後、打者は今日中日で唯一打点のあった4番平田。

あと1つのストライクであったが、平田の一振りが横浜市民の夢を全てぶち壊した。平田のフルスイングが白球をライトスタンドに突き刺さる同点アーチと化す。

落胆の横浜市民。狂喜乱舞の中日ファン。

このあと試合は延長に入るも規定イニングね達し、引き分けであった。

しかし、今回のハマスタのDeNA.vs中日戦で印象に残ってるのはDeNAの先発ウィーランドだった。150km/hの速球と多彩な変化球で8回1失点で9奪三振。これで勝ち星がないのが不思議なピッチングであった。

よくDeNAとヤクルトの海外スカウトは外国から良質な外国人選手を獲得するというが(DeNAは監督も外国人だが)、それも納得のピッチングであった。

今回のハマスタ遠征ではまだ書ききれないことや体験したいこともあった。また機会を見つけて執筆したい。

正直まだプロ野球の「面白さ」を筆者自身はまだ理解していないと思う。しかし、この夜、筆者はプロ野球の「楽しさ」は理解できたような気がした。

{4DA5E65F-F8D6-46C0-9243-CA1253E96ADD}

{EC481FC5-6F34-4E90-805B-DEE987146432}

{499C1FBE-3DA0-4322-A72E-D808AA1A9388}