こうしてようやくスタジアムについて入る訳であるが、試合前にインディーズのアイドルや小学生チアリーダーのダンスショーもあり、華やかだった。
そして筆者が応援するJ2ジェフユナイテッド市原・千葉のサポの胃袋を満たしてくれる名物「喜作」のソーセージ盛り(600円)もスタジアム近くでスタンバイしていた。
喜作は先日見た船橋アリーナのプロバスケBリーグの千葉ジェッツでも出店していた。商魂たくましいよく働く店だ。
そうした中で13時30分にキックオフ。クラブのツイートでは23FCは4-4-2と言っていたが、筆者にはやや変則な4-5-1に見えた。一方で日立ビルシステムの方は、古典的なボックスの4-4-2で10番の床井直人にゲームメイクを一任し、そこから7番の藤波直人(元23FC)の超絶的な身体能力でゴールをこじ開けようとする典型的な「王様FWと10人の小人たち」の戦術だった。
そんな中で、初夏のような陽気でのキックオフ。仕掛けたのは23FCだった。
もともとのスペックが高い選手が多い23FC。マークがつきボールを持った状態でもターンできる選手も23FCには多かった(J2下位でもそれができないヤツはできない)。そうした巧みなボールコントロールで日立ビルシステムを翻弄する23FCイレブン。選手個々の能力では日立を圧倒する。
しかし、日立も守りは固い。守備に枚数を割きブロックを形成して、密集地帯を生み出して23FCに自由にボールコントロールをさせない。
そして、古典的な堅守速攻でのハーフカウンターを仕掛ける。前述の通り、10番床井から7番藤波への楔(くさび)のボールというホットラインで23FCのゴールを脅かす。
今回の23FCのプレーを見ていて、23FCのDFラインはパワー重視のゴリゴリマッチョは肉弾戦には強いが、藤波のようなスピードに乗ったドリブラーには脆い傾向に筆者には見えた(藤波が元23FCで手の内を知っていたというのもあっただろうが)。
そうした中で、試合はスコアレスで後半へと進むが、ここからは④に続く。


