①では元ボクサーの筆者にとっての減量に対する考え方の土台を説明したが、②では具体的なメソッドについて紹介したい。

ボクシングという競技はプロだと17階級もあるのだが、プロデビューして白星を稼ぐボクサーにも目の前の対戦相手とは別の敵もいる。それが今回のテーマである減量だ。

プロボクシングという競技もご多聞に漏れずマネーゲームの世界になってしまったが、タイトルを獲得したチャンピオンが自分の商売道具であるチャンピオンベルトをコミッションに返上する機会も多々ある。その理由の一つに減量が難しくなり、今いる階級から減量がラクになりたいから、上の階級に転向するという話は日常茶飯事だ。

そして、階級を上げたボクサーが試合前によく言うのが「食べながら体重を落とせて助かっている」という言葉だ。

話を一般人のダイエットに戻すが、時間はかかるが体型がスリムになりつつ、かつ健康的なイメージの減量に必要なのがこの「食べながら落とす」ということだ。

①と矛盾を感じる読者もいるかもしれないが、このメソッドは時間もかかるというデメリットもあるが、女性が本来求める「健康的な痩せ」を手に入れるのにはこの手段が確実だ。

食べながら痩せるとはどう言うことかと言えば、炭水化物を減らして、脂を減らした肉(揚げるより焼く)と野菜を多めにして、体内にしっかり補給された食物を摂取する。

ボクサーの場合、馬車馬のように走るトレーニングをこのケースだと用いるが、仕事や家事をこなす必要がある一般人には、そこまでの負荷はむしろ逆効果。それよりもウオーキングでもいいから定期的に続けられるように、生活のルーティンに組み込む。ちなみに筆者は毎日の腹筋背筋と、2キロのジョギングを週3回定期的にやって、それをノートに毎日記録している。

このやり方は地味な上に効果がすぐ出てこない遅効性のメソッドなので、結果がすぐ出ないからと、途中で辞めたり胡散臭いバナナダイエットなどに流れる人もいるだろう。

しかし、ここが我慢のしどころ。人間という生き物のDNAには本来、身体に脂肪を付きやすく、その脂肪を体内に残そうという働きが遺伝子的に組み込まれている。

そのためダイエットをしているのに体重が落ちない時期もある。それを医療では「プラトー」という働きで自分の身体が体内に脂肪を蓄積させようとする。

しかし、そのプラトーの時期を超えると体重計の数値が下がっていく。このプラトーを短くすることはできず、ひたすら時間を過ぎ去るのを待つしかない。

それと体重管理したいなら、「朝」起き抜けに体重計に乗ることを強くお勧めする。

なぜ風呂上がりではダメで、朝の方がいいのか?という話だ。

夜の風呂上がりというのは、体重計に乗る前の環境にバラつきがある。月曜は定時だったけど、水曜日は会社の飲み会で深夜に帰宅。その後シャワーを浴びた後に体重計。これではデータにムラが出て、安定した数値を導き出すのが困難だ。

しかし、朝の起き抜けというのは起きる10分前というのが平日でも休日でも寝ていたという部分で共通し、データとしての信憑性(しんぴょうせい)も自然と高まって、自分の体重というデータが客観視できる。しかも朝の体重は夕方や夜と違い、体内の基礎代謝も済んだ後なので、夕方よりも2〜3キロほど落ちることもある。

そうした起き抜けの体重を毎日測って、ノートに毎日メモする習慣をつけると、痩せたい人が何を食べたらダメで、自分に必要な痩せ努力はこれだっ!というのが自然と導き出せる。

一方で痩せたい女性が食べたモノを嘔吐して、身体から食べ物を追い出す、という愚行をする話をするが、そもそもなぜ痩せたいのか?という話である。

健康的でかつスリムなボディを求めるからダイエットするのであって、そんな肌もガサガサで、髪の毛も荒れて手に吐きダコのある体調が悪そうな痩せ型女性を見ても、男である筆者から見て1%も女性としての魅力を感じない。本末転倒だ。

今回は筆者自身の経験から来る減量論を説明したが、筆者も最盛期の体重から9キロ落とせた。元の体重が酷すぎたので、未だにぽっちゃり体型なのだが、自分の構築したメソッドで少しずつ効果は出ているのは確かだ。

今回は筆者が元ボクサーという経験値を活かしたダイエット方法を紹介したが、読者にとって、筆者のやり方を丸々鵜呑みするのではなく、読者さん自身が自分なりのやり方で体重を落とすアドバイスとして、今回のブログを参考にして頂ければ幸いである。

後は読者さんたちの行動次第。ご武運を祈る!