2017年のJ2の序盤における勝負の分かれ目となるフクアリでのジェフvs名古屋グランパスの試合。ハイライン&ハイプレスで序盤から勝負を掛けるじに対して、耐えて後半勝負の名古屋。このままスコアレスで名古屋の思惑通りになるか?と思われたアディショナルタイムに先制のゴールが生まれた。

左45°からのFKでキッカーは新加入のホルヘ・サリーナス。ゴールから遠ざかるように曲げてきたボールを供給し、頭で合わせたのは、同じく新加入のイケメンDF西野だった。

名古屋サポーターの前でのジェフの先制ゴール。これまで以上に重要になる喉から手が出るほどから欲しかった先制点が決まり、ジェフサポーターはお祭り騒ぎだった。

一方で後半に入ると、ゲームプランが崩れた風間八宏監督率いる名古屋としては勝ち点3を手に入れるために、このままでは当然終われず、攻撃的な選手をどんどん投入し、攻撃に厚みを増していった(後半途中に名古屋の佐藤寿人も交代。双子でジェフのバンディエラである勇人との「ピッチ上の再会」はお預けになった)。

両者尋常ではないプレッシャーを掛けるジェフと名古屋。ジェフは今年から本人が熱望していた10番を付けて、この日はキャプテンマークを腕にまく町田也真人が再三縦へのボールを供給し、ラリベイと船山が個の力で打開を試みるのに対して、名古屋としてはワシントンなどJ2では反則なFWを投入し、ゴールをこじ開けようとする。

特にジェフの場合はこの日の外国人選手の動きのキレはよく、攻守のバランサーで名古屋の攻撃を寸断したアランダや長身FWでありながらJ2クラスの日本人FWとは違い、足元の技術と身体の入れ方を兼ね揃えたアルヘンティーナであるラリベイのサッカー選手としての基本性能は高かった。

そうした中での後半アディショナルタイム。前半同様にまたもこの時間帯に試合が動いた。試合を決めたのはジェフか?名古屋か?〈④に続く〉

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