①からの続きになるが、J2優勝の大本命との呼び声高い名古屋グランパスとジェフ千葉の試合は立ち上がりの展開は硬かった。

ジェフはちばぎんカップの柏レイソル戦の時からそうだったが、DFを高く押し上げ、両SBは守備に回らず3バックとGKの4人で守備を負担する、異常なまでのハイラインにハイプレス。

あるジェフサポのブロガーが今シーズンのジェフのサッカーを二の太刀を求めない一撃必殺のサッカーと表現していたが、序盤の早い時間帯に全てを賭ける尋常ならざるハイライン&ハイプレスのサッカーは今季のジェフを生観戦した筆者の眼にも納得の狂気にすら映るサッカーだった。

とにかくこの日のジェフの選手たちは名古屋のDFに対してプレッシャーを掛けて掛けて掛けまくる。

名古屋の選手たちはまだ新チームでチーム全体の成熟度がただでさえ低い上に、新加入の選手が多い集団であったが故に、選手の個々の能力は高くても連動性や選手間の意思の疎通に欠けていた。

しかし、一方のジェフも昨年よりは選手の残留は多かったものの、名古屋に比べて個々の選手の能力に劣る分、ホームの利を活かしたゲームプランというのが出来ていなかったのも事実だ。

おそらく90分間持たないであろうハイプレスの中で、前半は我慢の時間帯と考える名古屋の選手。圧を掛けるも中々先制できずに焦れるジェフに、圧を耐え凌ぎチャンスを見出そうとする名古屋。スコアレスならゲームプラン通りと考えていた名古屋のペースと思われて、両チームのゴールネットが揺れないまま前半終了のホイッスルが鳴るかと思われた前半アディショナルタイムにスコアが動いた。〈③に続く〉

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