これまではWBCにおける日本vs中国の試合についてレビューを述べてきたが、この④では日本代表については大会終了後に雑感を述べるつもりなので、敢えて対戦相手の中国についての感想を述べたい。

今大会の中国代表について一言で表すと「食えない奴(ら)」というのが正直な感想だ。

というのも中国代表のアメリカ人監督が試合前に「中国代表は試合前に日本へのスカウティングもままならなかった上に、試合前日には当初予定していた先発投手も直前の怪我によるリタイア。日本代表に勝てる訳もない」と試合前から白旗を揚げるようなコメントを残していた。

しかし、実際に試合をしてみるとランナー一塁で4番の筒香嘉智に対して、中国のショートはかなり二塁寄りに守っていて、筒香のセンター返しに対しヒット性の当たりをショートゴロに変えたり、中国代表は実は三味線を弾いていたというか日本を油断させようとしている風に見えた。

バッティングでも中国の打者が塁に出ると積極的にエンドランをかけるシーンが多く見られ、日本の投手陣に対する分析をしてなかったら起こり得ないようなプレーもいくつかあった。

とはいえ日本と中国の実力差はやはり明白だったのも事実。中国代表の投手陣のスピードを筆者は客席から逐一チェックしていたが、全ての投手の急速で最も速かったのがMAX138km/hだった。日本代表の投手陣のボールがキャッチャーミットに収まる音と勢いが違っていた。

正直、今の中国代表がセンバツの関東大会予選に出場して甲子園に出られる戦力はあっても、甲子園の本戦で履正社に勝てるか?と聞かれれば、正直難しいと言わざるを得ない。

色々なことを考えての今回の人生初となるWBC観戦であったが、野球の素人なりでもそれなり楽しいイベントだった。この先の侍ジャパンがどうなるかはわからないが、大枚はたいて観戦した甲斐はあったと思う金曜日の水道橋だった。

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