前回は東京都内にあった実業団系の選手育成に長けたサッカークラブが、激変するサッカー界に適応するためにアマチュアクラブからJ参入を目指すプロサッカークラブへと変貌を遂げるプロセスについて述べてきた。

そして今回の②以降では実際にそのクラブがアマチュアリーグの最高峰であるJFLでどういう戦いを見せるのかという部分にフォーカスしていきたい。

武蔵野シティというクラブは本来の本拠地というのはその名の通り、東京都武蔵野市立陸上競技場がメインである。

しかし、武蔵野シティはそれとは別に板橋区にある西が丘サッカー場でもホームゲームを開催していた。

なぜ武蔵野が今回開幕戦に西が丘を使ったのかはわからないが、江東区在住の筆者からしてみれば移動の面では助かったのは確かだ。

筆者の自宅のある錦糸町からだと都営新宿線&三田線を乗り継いで、本蓮沼駅で下車。筆者はプロフィールにあるように障害者(2級)。障害者の都民は都バス&地下鉄都営線は障害者パスで無料である。そしてJFLのチケット代は前売りで800円でそれプラス108円の手数料で最低限の予算がトータルで1000円もしない。障害者にとって週末のJFLはコスパが高い(2017年のサッカー観戦が今回で既に3回目にも関わらず、未だにサポをやってるはずのJ2ジェフ千葉の試合を見に行ってねぇーだろっ、という良心の呵責はさておき)。

そんなこんなで西が丘。13時キックオフで、筆者としては金は遣(つか)いたくなかったが、巨腹が空いたのでスタグルでその空腹という名の空いたスペースを潰そうと思った。しかしそのスタグルやキッチンカーの類いは西が丘には存在していなかった(泣)。

仕方なくコンビニに牛丼と菓子パンを購入。しかし、こんな食生活で俺は今年の健康診断を乗り切れるのかな…(汗)。

そうした中で西が丘の客席へ。西が丘は座席数は少ないもののサッカー場だけあってピッチと客席との間に陸上用のトラックといった遮るモノがなく、選手とサポーターとの距離が近い。

そしてアウェーのヴァンラーレ八戸のゴール裏には4部リーグにも関わらず、コルリ(コールリーガー)を中心に熱心なサポーター集団が、愛するクラブのために試合前からバモっていた。

だが、その一方でホーム(であるはず)の武蔵野シティのゴール裏にはコルリやサポがいなく、クラブや選手の名前が入った弾幕が貼ってあっただけだった。これではどっちがホームなのかわからない。

そうした中で試合前の選手紹介。正直、4部リーグのJFLでめぼしい選手はいなく知っているのは八戸の監督である「ドーハの悲劇」を経験した柱谷哲二くらいだった。

しかし、武蔵野の控えにある現役日本代表の名がっ!

「14番 MF 本田圭佑」

春の日和が来ている昼下がりの西が丘がにわかにどよめく。

しかし、これはもちろん同姓同名。因みに本田圭佑という名前のアスリートはプロ野球西武ライオンズの投手にもいる。おそらく画数のバランスがいいのだろう。

そうした中でのJFL開幕戦。③では試合の前半に入っていきたい。
 

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