筆者も元々サッカー&ボクシングしか興味のなかった人間だが、今働いている職場に野球ファンも多数存在し、また筆者自身スポーツのブログを広く浅く捉えていこうと思っているので、今回は4年に一度の世界中の野球人の誇りを賭けたWBCというイベントを見に行くことを決めた。

そうして見に行った今回の試合は金曜日の第1次グループ第3戦の中国戦だった。

野球ファンからすれば今更かもしれないが、基本的に中国代表のレベルはさほど高くはない。日本の野球に例えると中国の野球はプロ野球の三軍または、独立リーグのトップクラスと言ったところだ。

日本のスポーツの中でも、勉強エリートとは比較にならないほどのエリート集団であるプロ野球選手。ただでさえその存在が選りすぐりなのに、そこからまた更に厳しい選別の末に召集された侍ジャパン。サッカーのW杯での日本代表に比べると、メジャー組(海外組)の召集に制約がある侍ジャパンであるが、それでも精鋭中の超精鋭という野球戦闘集団というのには変わりはない。

そうした中での中国戦。先に述べた通り、基本的に中国は弱い。第2回大会直前に中国代表が東京で調整試合をして、主力を当時の侍ジャパンに持っていかれた飛車角落ちの巨人軍に対して、中国代表は全く太刀打ちできずボコボコにやられた、という話もあった。

しかし、そんな楽勝ムードだった第2回大会での中国戦は予想外の接戦で日本が4ー0で勝利。当時の絶対的な主力だったイチローは中国投手陣に対して、5打数ノーヒットだった。

そして、第3回大会でのWBCでも侍ジャパンは中国代表と対戦し、この時は先発の前田健太が5回を中国打線を被安打1本に抑える力投で中国と力の差を見せつけた部分もあったが、打線は5点を取るのみで、最終的にこの試合も5ー2というロースコアゲームだった。

こうしたWBCという大会の歴史を紐解(ひもと)いても、本来の実力差を埋める「何か」が過去にはあった中国代表。

今回もその実力差を埋める「何か」があるのか?

それを自分の目で生で確認するために筆者は、仕事終わりに東京ドームへと足を運んだ。〈②に続く〉

{B4297EEE-8759-4BC8-AE1C-CCD3BE244261}