筆者も昨年(2016年)辺りから色々なカテゴリーのサッカーを見る面白さに気づきだしてきて、今年はJFL(4部リーグ)と関東1部リーグ(5部リーグ)との練習試合を見に行ったりして、Jリーグや日本代表だけがサッカーではない、ということに気づいてきた。

そうした中で東京武蔵野シティが本拠地である三鷹ではなく、板橋区にある西が丘サッカー場でJFLの開幕戦を迎えるにあたって、筆者は応援するジェフ千葉のホーム開幕戦を差し置いて、西が丘に向かった。

そもそも武蔵野シティというクラブとはなんぞや?という話なのだが、武蔵野シティというクラブはもとは横河電機のサッカー部が母体で、少し前までは実業団系のアマチュアサッカークラブだった。

一方で、横河電機には首都圏有数の少年サッカーチームも多数存在し、若年層のサッカー選手の育成には定評のあるクラブだった。

この横河電機の少年サッカーチームで出世頭だったのが、在日コリアンで日本代表にもなった浦和レッズの李忠成である。李の他にも、横河電機ユース出身のJリーガーは枚挙にいとまない。

しかし、育成にいくら定評があっても、肝心のトップチームがアマチュアだと、サッカー少年が上手くなるための日々の練習に対するモチベーションにはなりづらく、優秀なサッカー少年もJクラブのユースに「移籍」してしまう(前述の李忠成もFC東京のUー18に移籍してしまった)も多かった。

その上、JリーグというカテゴリーもJ3まで増築されて、横河電機のトップチームにも、アマチュア時代には入ってきた優秀な成人の選手というのも入りづらくなっていった。

そうした自分たちのクラブに対する厳しい現状に対して、横河電機もクラブのプロ化へと舵取りを大きく切った。

そうしたプロセスの中で生まれたクラブというのが、今回西が丘で試合をする東京武蔵野シティフットボールクラブというチームなのだ。

今回は武蔵野シティというクラブ誕生の経緯について説明したが、②以降では試合内容などにも言及していきたい。

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