筆者もこういうブログを書いて4年以上経つのだが、筆者の魂のコアな部分を司っている競技に20年以上見たボクシングという競技がある。
このブログのヘビーな読者からすれば、何を今更…と言った感じであろう。確かに最近はボクシング観戦というよりもブログにUPさせる価値のある競技ばかりを見ているので、今のボクシングとはかなり縁遠くなってしまった。
しかしそんなこんなで、後楽園ホールに足繁く通って、リングに立っているボクサーを見るとリング上の選手の出身地から、お国柄というが、その国特有の気質のようなモノも垣間見える。
そんな中、この2017年11月・12月にはラグビーや野球、バスケやサッカーの代表チームが、アジア各国の代表と首都圏の試合会場で対戦するという機会も増えている。
今回はアジアの代表チーム来日の機会が多いということもあり、そうした中から筆者はボクシングという競技をフィルターにして、アジア人の気質の違いについてフォーカスしていきたい。
ここ何年かアジア経済というのが、かつてない活況に満ち溢れていて、それまで国内に活動しているボクシングコミッションがなかった香港・マレーシアやベトナム・シンガポールでもボクシング興行が行われるようになり、香港ではもうじき地元選手が出場する世界タイトルマッチも目前になっている。
しかし、昔から伝統的にアジアでボクシングのコミッションがあった国も存在する。タイ・フィリピン・インドネシア・韓国がそうである。
この4か国の国には気質という面で考えると、2つに分かれるのだ。
その2つがインドネシア・韓国のグループ。もう1つはタイ・フィリピンのグループ。
これら2つのグループにどういった差があるのかを考えていきたい。
まずインドネシア・韓国のグループであるが、これらの国は今のボクシングの競技水準がとても低い。勝っている姿をほとんど見たことがない(特にインドネシア)。
しかし、この2つの国が出身のボクサーはとにかく勝ち目が全くない状況でも試合をまるで諦めない。
プロボクシングの試合というのはA winner takes all(勝者総取り)や賞金マッチなどでない限り、ファイトマネーの受け取り額は勝っても負けても変わらない。
こうしたインドネシア人や韓国人が日本人ボクサーに文字通りサンドバッグ状態でボコられても、とにかく粘る。
そうしたボクサーとしての能力はないが、試合を捨てない勇敢だけはあるのがこのグループなどだ(人間として彼らの長寿は保証できないが)。
この2つの国の選手とマッチメークする時にも、共通点がある。
マッチメーカーの言葉だが、インドネシアや韓国の現地コーディネーターが試合に必要な入国書類や就労ビザが締め切り過ぎても来ないことが多々ある。
そうした時、日本のマッチメーカーはこうしたインドネシア人や韓国人の面子を損なわないように、なだめすかして気を遣いながら書類を請求する。時間&約束厳守の日本の商取引は通用せず、こうしないと現地のコーディネーターから必要な書類が届かない、という。
①ではインドネシア人や韓国人の気質に共通点がある、という話をしたが、②ではタイ・フィリピンについて考えていきたい。