筆者のブログは基本的にスポーツビジネスやスポーツ観戦を通じての、チケットを買って客として生で見た感想やそのスポーツを取り巻く問題提起を主にやっていたが、以前にも書いたことであるが、人口の流出などで税収の低下に喘ぐ地方自治体とそこにある地元のプロスポーツチームについて色々考えていきたい。
先日、ツイッターを見ていたら2016-17シーズンのプロバスケットリーグ・Bリーグ2部(B2)の島根スサノオマジック(以下マジック)の球団社長がやっている2部時代のツイート記事があった(2017-18シーズンはマジックはB1)。
彼によると、B1の1試合あたりの平均入場者数は2750人。現在のマジックの入場者は平均1375人。フロントとしては平均2500人を目指す。
そしてマジックの昨シーズンの年間売り上げが2億5000万円。B1に行くにはこれを4億円にしないと昇格出来ない。
前述の1試合平均1375人の入場者が目標の2500人まで到達したら、チケット収入などで球団の利益が4億円のラインまで到達する。
しかし、もし4億円まで到達したとしても、そこからB1に定着できるチームにするには、それプラス1億円は必要。営業収入が4億円だけならB1とB2を往復するエレベータークラブになってしまう。
そのため地方のバスケット球団は、試合開催などで生まれる収益にプラスして、県内のスポンサー集めも必要になる。
勝つにしても負けるにしても、どちらも厳しい修羅の道だ。
といった、球団社長のタフでハードな業務内容を紹介していた。
ただここで言いたいのは、島根県に限った話ではないが、人口も経済規模も小さく、国を代表するような大企業もない地方自治体から1億円という大金を捻出するのは、トヨタ自動車のカイゼンではないが「乾いた雑巾を力一杯搾(しぼ)って、水滴を出す」作業に等しい、と言うことだ。
口で言うのは容易いが、それは本当に厳しい仕事である。
②でもそうした地方のプロ球団(クラブ)が直面している苦悩に対する解決策について模索していきたい。