このブログが更新される頃には2017年も大分経っているであろうが、今執筆しているのは2017年2月5日である。
そうした中で先日、雑誌NUMBERで22年振りのボクシング特集があり、元ボクシング教原理主義者だった筆者も、昔の血が疼き購入してしまった。
その雑誌の中に軽量級の絶対的王者であるニカラグアのローマン・ゴンサレス(以下ロマゴン)の記事があった。
ミニマム級上がりだから小柄だし顔も童顔。天パーのスポーツ刈りだから学ランを着させたらヤンチャな中坊にも見える。しかし、その両拳に秘めたパワーはそんな生ヌルいモノではない。
WBAのミニマム級を皮切りにライトフライ・フライ・スーパーフライ級と4階級のベルトをコレクターしたまさにボクシング界の覇王。この日の時点でのレコードは46戦46勝38KOとKOの少ない軽量級ではあり得ないキャリアだ。
同じ軽量級の絶対的王者でもWBCのミニマム級王座を20度以上防衛したメキシコのリカルド・ロペスはボクシングの技巧と左ジャブ&右ストレートを極めたボクシング界の超絶的な職人、いわばボクサー版人間国宝のようなイメージであった。
一方で、ロマゴンのそれは良い意味で同じ人間に見えないというイメージがあった。
昔、Jリーグ観戦に行った時、当時の東京ヴェルディで後のブラジル代表に招集されたFWのフッキが出場していた。その時のフッキのプレーの印象が「ポルトガル語を喋る野獣のような人間とは別の動物」という感じであった。
ロマゴンのファイトも同様だ。よくスポーツ界でドカベンの里中智のような「小さな巨人」という言葉があるが、ロマゴンの場合は「小さな怪物」であり、「スペイン語を喋る小さな野獣のような人間とは別の動物」と言ったイメージで、同じ軽量級の名王者でもロペスとは全くイメージが違うのだ。
そんなロマゴン。今のタイトルはWBCのスーパーフライ級王者だが、今後バンタム級に上がったらどうなるか?この先のビッグマッチは?という話だが、ここからは②で述べたい。
