今回はバスケの東アジアクラブ選手権の日韓対決を見に行ったが、試合に入っていきたい。
オンザコートの外国人(使用可能な枠)は第1Q(クオーター)から第4Qまでで、川崎が2(人)-1-1-2、安養が1-2-2-1であった。アジアのバスケというのはこの外国人枠の振り分けというのもHC(ヘッドコーチ・監督のこと)の駆け引きの1つだ。この采配が後の試合展開を変える。
TIP OFF(試合開始)されて先手を取ったのはホームの川崎であった。外国人枠がこのQでは少ない上に、過密日程での海外遠征からか動きの重い安養(アニャン)に対し、川崎の選手が容赦なく牙を剥いた。
川崎は22番のゴール下の絶対的な存在であるニック・ファジーカスのリバウンド奪取能力や、12番ライアン・スパングラーのシュートでゴールを量産する。
しかし、この時の川崎の得点源は全て外国人「傭兵」のインサイドからのシュートに偏っており、アウトサイドでの3Pシュートでの攻防では外国人枠が1人少ない安養にむしろ押されていた。
第2Qに入り、外国人枠が川崎が1人、安養が2人になると形勢は逆転した。ここから凄かったのが安養の28番の黒人PGであるキーファー・サイクスであった。
このQからのサイクスのプレーはまさにコート上の王様であった。前半までにサイクスだけで3つのスティール(パスカットからのゴール)を決めて、日本屈指の強豪である川崎の攻撃パターンを察知する能力も高かった。身長178cmとバスケット選手にしては小柄だが、とにかくシュートセンスも高い。特にペイントエリアでは決めまくっていた。28番がボールを持ってシュートさせたらまず入る、と言っても過言ではないくらいシュート能力が高かった。
加えてファールを得てからのフリースローを決める集中力も高い。筆者が見た限りほとんど決めていた。これだけの選手がアジアのリーグに流れてくるぐらいだから、アメリカのバスケは奥が深いと感じた。
④では後半戦に入りたい。
