「相変わらず独眼鉄のブログタイトルは訳分かんねーな」と思うかもしれないが、とりあえずご静聴お願いします。
今回のブログの主人公はプロボクシング・日本ライト級(61.23kg以下)王者の土屋修平(角海老ジム所属)である。
このブログ読者でボクシングに興味のある人は少ないだろうが、今回のテーマはボクシング界という狭い世界の話をしたいのではなく、他の競技や一般の仕事に対しても通じる部分もあるので、それを考慮した上で読んでいってもらいたい。
土屋修平というボクサーは一般のボクサーとは、基本的なバックグラウンドが違っていた。
土屋の場合、キックボクシングの団体のチャンピオンだったのに、そのままキックをやっていれば収入も名声も残ったのにもかかわらずボクシングに転向した。
そのため、一般のボクサーのデビュー戦とはボクシングメディアの扱いも違って、日本ではチャンスの少ない中量級でも世界に手が届く逸材として、注目されていた。
そんな中で土屋はボクシングデビューを果たしたが、土屋に限らずこうしたジムが期待しているホープに関しては、トーナメント戦で相手の選べない新人王を避けて、自分に有利な相手を選べる独自のマッチメーク路線をするのが一般的だ。
しかし土屋修平はそれをしなかった。土屋は新人王レースに参戦し、決勝まで圧倒的な実力差で全日本新人王のMVPまで獲得するほど、ボクシングのリングでも輝かしい実績を残した。
ここまではまさに順風満帆。こうして出世したボクサーは最短距離で日本or東洋王者への挑戦を画策するのが普通である。
しかし、ここでキック界の至宝は壁にぶつかってしまうのだ。〈②に続く〉
