今シーズンの低迷した我らがジェフ千葉を振り返るが、分岐点になったのは7月24日の第25節・ホームの清水戦だった。清水に2点先制された後にジェフが逆転したが、後半ロスタイムに再逆転されて3-4で敗れた試合があった。
結局、関塚氏はこの試合の直後に更迭されて、後任にはコーチだった長谷部茂利氏が就いた。
川崎時代にダブルボランチを組んでいた中西哲生氏は長谷部氏について「非常にフットボール・インテリジェンスのある人」と評し、この人物に後半戦の巻き返しを託した。
実際に8月21日の第30節・ホームの岡山戦は今年のベストゲームと呼ぶに相応しい試合だった。
今までにないパスの連動性の高さや選手自体が苦手な夏でも走れていたこと。選手間での意思の疎通がスムーズだった試合であった。そしてこの試合を2-0で勝利した。
この試合を見たジェフサポは「これで後半戦は怒涛の猛追だっ!」と考えた。少なくとも筆者にはそれだけ価値のある試合だった。
…ところが…
その後のジェフは鬼のような勢いで失速。10月は2日の第34節ザスパクサツ群馬戦から23日の徳島ヴォルティス戦まで、泥沼の4連敗だった(J2で初)。
特にプレーオフ進出に一縷の望みを懸けた8日の第35節・ホームの京都サンガ戦は酷かった。
先制されてはいけないのに前半の開始2分で相手に先制を許し、その後も攻撃は全く機能せず、PK献上もあって0-3で今シーズンの昇格の希望は完全に潰えた。
長谷部氏も火中の栗を拾うような難しいミッションをよく引き受けてくれて感謝しているし、正直に言うならコーチとして残ってほしい部分もある。
しかし今シーズンのジェフを見ていたら、どこかチグハグというかフロントと指導者・指導者と選手・選手とフロント・フロントとサポ、これら4者が皆バラバラだったように見えた。
悲しい表現だが、2016年のジェフは相手と戦う前に自分たちに負けていた。一言で言うとそんなシーズンだった。