①では筆者の見ているサッカーの日本代表やJ2ジェフ千葉の課題を挙げているが、②ではその続きを述べたい。
日本代表から見ていくと、ロシア大会アジア2次&最終予選を見ていると日本代表は先制点は取れている。サッカーというメジャーなスポーツでの究極のロースコアゲームで、野球やバスケットと違い一度に2点以上取れないスポーツでは、それらのスポーツ以上に先制点は重要だ。
しかし、ブラジル大会のGL初戦のコートジボワール戦からそうなのだが、日本代表は先制点は取れても、その流れで2点目が取れずに、守備陣が耐えきれずに同点&逆転を喫してしまう。
ロシア大会2次予選でも追加点が取れないシーンも多かったし、最終予選の初戦ホームのUAE戦も先制しながら逆転負け。アウエーでのタイ戦も追加点はなかなか取れなかったし、ホームのイラク戦も先制しながら追いつかれ、後半ロスタイムになんとか勝ち越し。先日のアウエーでの豪州戦も先制しながらPK献上で追いつかれての引き分け。
今の日本代表は得点のパターンが限定されていて、相手からすると日本代表は守り易いチームかもしれない。
欧州のトップレベルだとSBがクロスを供給するときに、ゴール前に走り込む選手が5人くらいいるが、日本代表の場合だとせいぜい1人か2人。パスが繋がったり選手に個人技があっても、チーム全体にゴールを狙うための共通の意思がないので、1点は取れても、2点目以降が遠くなるのだ。
ジェフ千葉についても同様。今年は血の入れ替えで個々の能力は高いモノのチーム全体に共通の意思、いわゆる阿吽(あうん)の呼吸ができない寄せ集め集団だから勝ち切れない、勝負弱いのだ。
正直今のトップレベルでのプロサッカーの世界は個人の技量を最低限のスペックとして押さえてあっても、チーム全体の意思の疎通を構築できていないチームは淘汰されるのだ。
個人の技量は最低限必要だが、今のサッカーには監督の哲学やチームとしての方向性を失うと内部分裂する危険も十分内包しているのである。